デザートはあなた
デザートはあなた
これが おいしい~の
僕が目を丸くしているのをよそに
熱々ご飯の上に 板チョコを でーんって 乗っけて
とろけるチョコを 混ぜ混ぜ している
あなたも やりなさい とばかりに お茶碗を差し出す
おそるおそる 手にとって真似てみる
期待の眼差しで 見つめられながら 嚥下力をつかってみた
思ったほど わるくはないけど 思わず笑ってしまった
おはぎ おはぎ 彼女は楽しそうに 口ずさんでいる
彼女は いつも 僕を無垢な心で 包んでくれる
あんなにも つらいおもいを してきたのに
一週間も泣き続けた 彼女のことを思い出した
君は そうやって 悲しみの分だけ 笑顔を僕にくれるんだね
彼女が おはぎ とよんでいる 食べ物を ふーふーする
そんな 横顔をみつめていると すこしのさみしさと
ずっと ずーっと 彼女の笑顔を 護ってみせると 心で彼女に言った
あーん と言いながら 甘い唇が 僕の唇を食べた
カールおじさんみたい
僕は手の甲で 口元をぬぐった
僕も満面の笑みを 彼女へ送った
僕のいちばんのデザートは 君だよ
あーん ちゅっ♪
#君に還るまで
#恋愛詩
#心声