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心がおいしい












腕の中に丸まって子猫のように 


寝息を僕の頬にあてている 


早起きして 作った卵焼き 


自慢料理と笑って


僕の口の中に押し込む 


「おいしかった?」 


笑みを返すと 不服そうに 


ちゃんと言葉にして 


彼女に聞こえないように 


心のなかで 


彼女の心がおいしかった 


ずっとずっと こうしていたい 


彼女の白い指先が


僕に料理の催促をしていた 


おいしいをありがとう 








#君に還るまで
#恋愛詩

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