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君と終える愛










もうすぐ この年も終えるね 


君とかさねた年月 


君が発した言葉たち 


僕の心に宿すもの 


全部 全部 君からもらったもの 


君も 僕も たくさん たくさん 


失ってしまったね 


僕は 君からかけがえのない 時間 


奪ってしまった 


僕のわがままで 僕のものにしてしまった 


愛した証 あなたと共に生きてきて 


同じように 多くを望みすぎていた僕 


綺麗な髪をなでるとき 


いつもひとりじゃなかった 













あなたが包んでくれた頬が 


きゅんって あたたかくて 


泣いた ずっと ずっと 


いっしょに居れないことを 


そのとき はじめて知ったから 


あなたの小指を つよく握った 














君が迎えるこれからの月日を 


いっしょに歩むことはできないけれど 


君のぬくもりを抱きしめていた日々 


僕が声をなくしても 


君は僕にくちづけて 僕の手をつないでくれたね 


もう君以上 愛する人は僕にはいないけど 


さよならしなくちゃいけないんだ 


どうして どうしてと何度も君は泣いたけど 


なんで なんでと君は叫んだけど 


僕には言えなかったんだ 


君を誰よりも 君を愛しているから 














僕がもうすぐ 死んじゃうこと 


どうしても言えなかったんだ 














だって だって 


僕だって ずっと ずっと君と居たかったのに 


これから ふたりの部屋に合うソファーを見に行って 


君が好きだった モスグリーンのカーテンを選んで 


おそろいのマグカップを重ねて 


ずっと ずっと ふたりの誕生日を祝うって 言ったのに 


何で 何でだよ 君を残していけるわけないだろ 














だから君に 好きな人ができたって言った 


君が僕を憎んでくれて 僕たちの気持ちを終えたかったんだ 


君が僕のために 悲しみに暮れぬよう 














君の笑顔 君のしぐさ 君の口癖 君のいたずらのところ 


全部 全部 全部 すべて僕は持っていきたいから 


僕の大切な人 僕の愛する人 


もう一度 もう一度 君をさがしてもいいかな 














君にたたかれた 頬がまだ熱をもっていて 生きていると感じるのに 


僕には もう君を抱きしめることもゆるされない 


君が出て行ったあと 僕は泣いたんだ 今僕は生きているのに 今は 


この涙は 君とのこれからの 悲しみと喜びのための 僕の涙 生きていた証 














好きな人ができたって言った でも僕は嘘をつききれなかった 


君は僕にとって 好きな人じゃなくて 




















愛する人だったから 


















P.S. 

2007年12月25日 










僕はすべての彼女への愛をもっていくことができなかった 



























#君に還るまで
#恋愛詩
#心声

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