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てんやわんやの「LGBT法」関係者の皆さんへ「理解」って何ですか?

自民党ってなんなの

自民党は保守政党ですが、不思議なもので保守層が望まない法律を成立させても支持率を保ち続けているという。LGBT法なんて最たるものですね。

正確には「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」ですね。

日本の法律にジェンダーアイデンティティという定義も意味も不明な概念を入れ込むセンス。自民党の支持者の一人一人に言葉の意味を聞いてみたいものです。

制定の立役者である稲田朋美衆院議員の地元、福井県も保守が強い地盤ですが、2021年の総選挙では2万票も増えています。この現象、岐阜1区の野田聖子衆院議員も同様に主張は立憲民主党や共産党と大差ないのになぜか地元で圧倒的に人気です。この辺りが保守王国の何たるやで「おらが町の姫様」みたいなノリがあるのでしょうか。

もう私の中で自民党はリベラル政党として認識しております。

それでLGBT法施行を受けてさっそくこんなリアクションが。

この度、第211回通常国会で「LGBT理解増進法案(性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案)」が可決されました。学校法人鎌倉女子大学は、この新法を遵守し、そこに謳われている趣旨を理解し、授業や研修等を通じて、教職員、学生、その他の関係者に対する理解の増進に努めます。

理解というテキトーな言葉

法律名にもある「理解」が出てきましたね。理解=物事のすじみちをさとること。わけを知ること。物事がわかること。あるいは「理解がある人だ」という肯定的な意味もあります。

しかしどういう状況になったら「理解」が「増進」されたことになるのでしょう。

ちょっと条文の第一条の一部を抜粋します。

この法律は、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解が必ずしも十分でない現状に鑑み、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する施策の推進に関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の役割等を明らかにするとともに、基本計画の策定その他の必要な事項を定めることにより、

随分な言い方ですね。「ジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解が必ずしも十分でない現状」だそうです。なら自民党のセンセイ方は「ジェンダーアイデンティティ」という意味と定義を説明できますか。

それにLGBTというそもそも雑なくくりも概念としては新しい。制度や概念だけが突っ走っている中で国民の理解が十分も何もない。

それに「理解」ってなんでしょうか。同法では学校教育も明記されていますが「ジェンダーアイデンティティの多様性」を学んだ結果、

「でもやっぱりトランスの人が女子トイレに入ってくるのは抵抗があるな」

という理解でもいいのでしょうか。だってそれだって立派な理解だから。それともここでいう「理解」とはジェンダーアイデンティティに配慮しなさいという「理解ある人」の意味でしょうか。

核兵器について学びましょう、理解を深めましょう。その結果、誰もが「核廃絶!」と理解するとは限りませんね。

「核武装したら印パ紛争が終わったんですか。核兵器ってすごい抑止力だ!」という理解かも。

推進派やジェンダー論の人にすれば屁理屈のように思うかもしれません。しかし屁理屈でもありません。だって何がどう「理解」なのか定義されていないから。

今、進められている「人権啓発」めいた施策は一つ一つ言葉の意味や定義が曖昧なままとりあえずカッコよさげな言葉をぶち込んでおきましたみたいなものばかり。

この先、国民生活に混乱と困惑をもたらすと思いますよ。

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