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12/4 ニュースなスペイン語 Francisco Galindo Pérez:フランシスコ・ガリンド・ペレス
ここ数日間でマスコミに急浮上してきた人物だ(写真)。
ガリンド・ペレスはエルサルバドル生まれの現在68歳。
この度、スペイン社会労働党(PP)とジュンツ(Junts)の恩赦法(ley de amnistía)を巡る会談の立会人(verificador)に任命され、土曜日の第1回目の会合に出席したという。
「立会人」と訳した「verificador」は「確かめる・チェックする・検査する」などを表す動詞「verificar」から派生した語で、後日、訳を変えるかもしれないが、取りあえず、今回は「立会人」としておく。
さて、ガリンド・ペレスの役割は「国際的な枠組みの調整役(coordinador del mecanismo internacional)」とされているが、よく分からない。
ガリンド・ペレスは、2010年から2015までは在フランスのエルサルバドル大使、その後、2016年から2020年までは在コロンビアの大使をそれぞれ務め上げた。
国連難民高等弁務官事務所(Alto Comisionado de las Naciones Unidas para los Refugiados ;ACNUR)の代表をフランス、コロンビア、メキシコ、エジプトなどで務めた弁護士でもある。
ニューヨーク大学やジュネーブ大学などの大学院(posgrado)にも在籍していたという。
輝かしい経歴の持ち主みたいだが、何故、この人物がスペインの国内問題の立会人に任命されたのかがよく分からない。
ガリンド・ペレスについては、対話を促すための広い経験と筋道の付け方が上手(tiene amplia experiencia y trayectoria en promover diálogos)との評価があり、「周りから影響されない人物(una persona ecuánime)」だという。
そして、忍耐強く(tolerancia)、スペインとカタルーニャの考えを理解し(entendimiento)、両者が納得できる結論(conclusiones en común)を引き出すのに寄与(contribuya)してくれるとの期待がある。
何せ、土曜日の会談の詳細は完全極秘(máxima hermetismo)ということもあり、年内は会合はないこと、社会労働党とジュンツ両サイドより、ペレス・ガリンドがこれから担う重責に謝意が述べられた(le han agradecido su compromiso)ことくらいしか、まだ、分かっていない。
一方、国民党(PP)党首アルベルト・ヌニェス・フェイホ(Alberto Núñez Feijóo)はペレス・ガリンドを「ゲリラ戦の専門家(un expero en guerrilla)」とし、そんな人物を立会人に任命するのは、「恥ずかしく、不名誉(humillación)」と批判の声を上げた。
そして、社会労働党のマドリード本部(sede)付近には、8000人から1万5000人の人々が集結し、ペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)を批判し、恩赦の対象となる、ジュンツ顧問のカルラス・プッチダモン(Carles Puigdemont)の収監(encarcelamiento)を要求した。
顔合わせ程度の第1回会談ですら、こんな反応・反発があるのだから、今後、議論が進み、いざ、恩赦が実現しようものなら、大暴動が起こるんじゃないかしらん。
写真はペレス・ガリンド。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20231203/manifestacion-madrid-partido-popular-feijoo/2464168.shtml