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9/22 ニュースなスペイン語 Oliendo el párkinson:パーキンソン病を嗅ぎ分ける

何とも不思議なタイトルだが……。

スコットランドの看護師、ジョイ・ミルン(Joy Milne)という女性にはこんな天性の才能(don)がある、という。

ジョイは夫から発せられる匂い(olor)に変化を感じた(notar)。

ジョイは、その匂いを、何とも不快な、生乾きの匂い( un olor a humedad bastante desagradable)のようだったと記述する。

その時はあまり気にも止めなかった(no le dio mayor importancia)が、その後、夫はパーキンソン病と診断された(fue diagnosticado de párkinson)。

そして、ジョイは、自分がよく通っていた、パーキンソン病患者の集まり(la asociación de pacientes)のメンバーが皆、同じ匂いがすることに、仰天した(una tremenda sorpresa)という。

2020年に夫を亡くし、思い切って(se atrevió)、パーキンソン病の専門家に自らの「才能」を打ち明けたという。当初、誰からも相手にされなかったが(no la creyeron)、専門家たちは一応、ジョイの言ってることを調べてみることにした。

まず、ジョイにパーキンソン病患者とそうでない人の汗の付着したシャツを嗅がせてみた(Le dieron a oler varias camisetas sudadas por personas con y sin la enfermedad)。

すると、ひとつのシャツだけ当てそこねた(Solo falló con una)が、なんと、8ヶ月後、そのシャツの汗の人物はパーキンソン病と診断されたのだった(pero ocho meses después esa persona también fue diagnosticada de párkinson)。

そこで、パーキンソン病患者とそうでない人の油脂のサンプル(muestras de sebo)が収集され、分析したところ、いくつかのパーキンソン病のマーカーとなる成分で差異があることが分かった(descubriendo que había cierta diferencia en algunos marcadores)。

研究自体は小さいが、興味深い発見だ(Es un estudio pequeñito, pero sí que es un hallazgo interesante)

研究メンバーのひとりはこう話す。そして、

一番興味深いのは、どうしてもこのような違いがあるのかだ。今日まで、まだ、解明されていない、パーキンソン病を発生させるメカニズムに一石を投じるかもしれない(Lo más interesante es por qué esto es diferente. Puede arrojar luz a los mecanismos que producen el párkinson, que son desconocidos hoy en día)

と期待をのぞかせる。

実験は専門雑誌に発表され、パーキンソン病の検知のための方法として、肌を擦り合わせる検査法(prueba de frote de piel)が確立した。

がんの匂いを嗅ぎ分ける線虫や犬がいることは、門外漢ながら知っていたので、パーキンソンを嗅ぎ分けるヒトがいても、まぁ、不思議じゃない(犬たちにやらせたら、もっと、違うデータが得られるんじゃないかな…)。

写真はイメージ画像(多分、実際のパーキンソンの検査の場面ではない、と思うが……)。

出典
https://www.rtve.es/television/20230920/mujer-oliendo-parkinson-revoluciono-su-diagnostico/2456399.shtml