8/7 ニュースなスペイン語 Consumo responsable:責任ある飲み方
責任ある飲み方?そんなものあるか!!
という立場を厚生省(Ministrio de Sanidad)が明確にした、というニュース(なんだけど、先月末の記事なので、ちょっと、出遅れた感があるが…)。
厚生大臣(ministra de Sanidad)のモニカ・ガルシア(Mónica García)ははっきりと次のように述べた。
危険を伴わないアルコールの消費量なんてないのです。アルコールの適量もありません。ましてや、未成年に対しては、そんなものは絶対にありません(no existe cantidad de consumo del alcohol que no tenga riesgo, no existe la dosis buena, y mucho menos para los menores)。
イタタタ、いやはや、酒呑みには、太平洋の外からとは言え、耳が痛い話(もちろん、未成年にアルコールを飲ませたことはないけどね…)。
今、厚生省が準備を進めている法案があって、これが施行されたあかつきには、責任ある飲み方、つまり、トラブルや急性アルコール中毒を起こしても、自己責任という飲み方という幻想が一切通用しなくなる。
もうひとつ重要な柱が未成年の飲酒を何が何でも食い止めるという政府の姿勢。
厚生大臣ガルシアはさらに畳みかける。
少しだけ飲むくらいなら、それは良いことなどという考えは根こそぎ取り除かなければなりません。そんなのは何の科学の裏付けもないまやかしです。そういう思想に進むような考え方を、我々の政府は容認することはできません(Hay que desterrar esa idea de que beber poco es bueno, es una falacia no respaldada por la ciencia. No podemos avalar el uso de conceptos que van en ese camino)。
グゥの音も出ません……(ガルシアさん、お酒に何か悪い思い出でもあるのかしらん)。
スペインでは今後、「酒は百薬の長」などという呑兵衛の理論は一切通用しなくなる。
しかも、酒飲みの居場所が法的に、すなわち、具体的に無くなるようだ。
例えば、学校や幼稚園などの未成年が立ち寄る場所(zonas frecuentadas por menores como colegios o parque infantiles)から200メートル以内から、アルコールを促進するような器具(椅子、机、日除け)などを撤去しなければならない(la retirada obligatoria de cualquier mobiliario (sillas, mesas, toldos) que haga promoción de bebidas alcohólicas)。
未成年に対するアルコールの直接販売はもちろんだが、未成年が集まりそうな場所やイベントでもアルコールは排除される。
さらに、広告(publicidad)についても規制は厳しくなり、例えば、21歳以下の人物の映像はもちろんだが、声もアルコールの広告に使ってはならないという。
しかも、未成年を真似た成人(Personas mayores de edad cuando se presenten caracterizadas o disfrazadas de personas menores de edad)の映像も声も使えないことになるらしいので、徹底的に、未成年から遠ざける仕組みが法案には盛り込まれるようだ。
愛煙家に引き続き、呑兵衛も肩身が狭くなりそう。
写真は未成年と飲酒のコラージュ(これからは、この種の画像はアウトになるんだろうなぁ)。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20240731/minsterio-sanidad-terminar-cultura-alcohol-consumo-responsable-no-existe-dosis-buena/16204425.shtml