7/21 ニュースなスペイン語 Autotrasplante:自家移植
「Autotrasplante」は初めて見る単語だが、「auto-」は「自分で、自分に」、「trasplante」は「移植」をそれぞれ表わすので、まぁ、患者の体の一部に患者自身の別の何かを移植することだろうな、と推測はできるが、はて、日本語で何と言うのか。
タイトルにあるように「自家移植」と言うらしい。
スペイン語では「trasplante autólogo」とも言う。
移植大国スペインでこの度、初めて行われたのは、直腸がん(cáncer de recto)と診断された35歳の女性に対して行われた自家移植。
この移植は、具体的には、自らの子宮(útero)と卵そう(ovarios)を一度、自身の腹部(abdomen)に一度移し(①)、再び元の位置(ubicación original)に戻す(②)というプロセス。
①は子宮と卵そうが放射線治療(tratamiento con radioterapia)の影響を受けないようにするためで、この手術により、これらの臓器の妊娠能力(fertilidad)が維持できるという。
と言うのも、腹部は放射線の影響を受けない部分(una zona del cuerpo donde no estarán expuestos a los efectos de la radiación)だかららしい。
その腹部では、子宮は卵そうを通じて血液を循環させている(vascularización a través de los ovarios)という。
そして、放射線治療が終わったら、今度は②の手術を行う――。
いやはや、こんなに複雑な手術をロボット手術(cirugía robótica)でやったという。
否、複雑だからこそ、その負担を軽減するため(para minimizar su impacto)にロボットテクノロジーを使ったらしい。
もう、何から何まで、『ブラックジャック』みたい。
写真は今回の偉業を達成した医療チーム(equipo médico)。
皆、女性。
ちなみに、世界では、この手術を受けた女性たちが無事妊娠していて(han conseguido culminar con éxito un embarazo)、2022年に
ブラジルでひとり、さらに今年、アメリカ合衆国でもひとり、赤ちゃんが誕生している。
とは言え、まだ、世界で2例。
同じような病に苦しみ、子どもを願う女性たちの一助になれるか――。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20240718/primer-autotrasplante-utero-ovarios-espana-para-proteger-fertilidad-paciente-con-cancer/16190380.shtml