8/31 ニュースなスペイン語 Falda masculina:男性用スカート
ブラッド・ピッド(Brad Pitt)が新作映画「ブレット・トレイン(Bullet Train)」のプロモーションの際に、膝丈のスカートを履いている映像を見た。
日本でもちょっと話題になった。が、小生の知る限り、大々的に取り上げたマスコミはなかったように思う。
しかし、男性用スカートの流行は、実は、スペインでも始まっている。
デイヴィス・ブランド(Daves Brand)――。イラストレーターのリカルド・カボロ(Ricardo Cavolo)が昨年9月に立ち上げたブランドで、男性用スカートが主力商品だ。
デイヴィス・ブランドの立ち上げに関わったひとり、セルヒオ・ガルシア(Sergio García)によると、昨年から今年の夏にかけて、男性用スカートの売上は「2倍(doble)」になったという。
男性用スカートと聞いて真っ先に思いあたるのは、スコットランドキルト(kilt escocés)だが、ガルシアは、もっといろいろなものに合わせやすくて、いろいろなTPOに使えるフッション(estilo más ponible y versátil)を目指したかったという。
ルイ・ヴィトンやバーバリーなどの大手メーカーのモデルもスカートを履いていることから、もう流行はすぐそこ(inminente)に来ている。
男性用スカートが流行に乗るためには、まず、ファッションショウなどが取り上げたり(estar en la pasarela)、インフルエンサー(prescriptor;influencer)の出現が必要だ。
ある評論家は言う:
サッカー選手や男性有名人がスカートを履くのを見れば、サラなどの大手のメーカーもその流行を取り入れるでしょう。なぜなら、それこそが売れるものだからです(Si vemos a futbolistas u hombres con notoriedad llevar una falda, las grandes marcas tipo Zara van a apostar por ello, porque es una cosa que se consume)
男性用スカートが広まらない要因のひとつに、やはり、偏見(estereotipo)もあるようだ。スカートを履いてメキシコを旅行したことがある男性のエピソードが紹介されていたが、町ではスカートめくりにあったり、バルに入ったら周りの人たちが変な目で見たり、店を去る人もいたという。
グラミー賞をはじめ数多くの賞を受賞しているラッパー、バッドバニー(Bud Bunny)もスカートを履いている。
プエルトリコ出身のバッドバニーのことばがカッコイイ。
思うに、クローゼットには男の服とか女の服とかそんなのない。俺が持ってるのは、誰も着たことがない、良い服、それだけ(Lo que siento es que yo en el closet no tengo ropa de hombre ni ropa de mujer; tengo ropa bacana que tú nunca te vas a poner)
スカートは女性が履くものーー。こんなちっぽけな偏見を蹴とばすような感覚がもっと広まれば良いし、日本にも入ってくれば良いと思う。
想えば、小生が愛用している、ゆったりめのひざ丈のパンツも、股上あたりをちょっと切れば、スカートになるような気もする。
写真はデイヴィス・ブランドのモデル。
出典
https://www.epe.es/es/espana/20220829/falda-armario-hombres-moda-14352383 など