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11/10 ニュースなスペイン語 Gestos obscenos:卑わいなゼスチャー

今回は、カスティージャ・イ・レオン州(Castilla y León)とカタルーニャ州(Cataluña)の各議会(Cortes;Parlament)で、偶然にも、卑わいなゼスチャーが披露されたというお話。

カスティージャ・イ・レオン州議会では、副議長(vicepresidente de la Junta)のフアン・ガルシア・ガジャルド(Juan García-Gallardo)が以下のようなジェスチャーを社会労働党の女性議員らにして見せた。

ガルシア・ガジャルドのこのジェスチャーが「felación(訳は自己規制……)」を意味するものだと判断され、議長は議会を5分間中断し、各党の代表と対応を協議した。

そして、全議員に対して、議会では「行儀よくすること(se porte bien)」、そして、「誰のことも侮辱しないこと(no insulten)」というメッセージ(mensaje)を発表する事態となった。

(小学校の学級会か!)

で、議会が再開されると、ガルシア・ガジャルドは「3分未満(no menos de tres minutos)」の発言を許され、自身のジェスチャーについて、

あのジェスチャーをやったのは、社会労働党の皆さんが泣き虫だからだ(He hecho un gesto de llorar porque ustedes son unos llorones)

と(ヨクワカラナイ)持論を展開した。

全く男ってヤツは…と思ってたら、この人(ここは「おんな」とルビを振りたいところ)もか……

カタルーニャ州議会では、ポデモス連合(En Comú Podem)の代表であるジェシカ・アルビアック(Jéssica Albiach)は下のようなジェスチャーをした。

まぁ、いわゆる、中指を立てる「フxxク(当然、自主規制)サイン」だが、これをスペイン語で「peineta」ということを、今回、初めて知った。

Peinetaは、普通、以下のようなフラメンコなどに使う「髪飾り」を意味する

まぁ、逆さに(して、かつ、5本あるアシを一本にでも)すれば、フxxクサインに見えなくもないけど、それにしても、peinetaにはあまりにも不名誉。

さて、アルビアックがなぜもこんなはしたないジェスチャーをするに至ったのか。

アルビアックはここ数日マドリードの社会労働党本部前で行われている抗議活動に関して、

何の問題もない。彼ら(=ボックス(Vox)を支持している参加者)のヘイトに満ちた言動や暴力、脅しはあるが、この国は恩赦を達成し、進歩的かつ各州の価値観を尊重できる政府を手に入れることになるだろう。カタルーニャも、そして、スペインも、あんな人たちのファシズムより、ずっと優れているのだから(No pasarán. Pese a su odio, su violencia, sus amenazas, este país tendrá una amnistía y un Gobierno progresista y plurinacional porque Cataluña y España son mucho mejor que su fascismo)

と述べた。

すると、アルビアックに言及されたと感じた(se ha sentido aludido por las palabras de Albiach)ボックス党員のひとり、イグナシオ・ガリガ(Ignacio Garriga)は次のように応じた。

なるほど、そうかもしれませんね、過呼吸気味(≒息巻いてる)ポデモスの皆さん。我々はご先祖からの受け継いできたものと、子孫の未来を守りますよ。法に則った形でね(Sí, señores comunistas hiperventilados, vamos a defender el legado de nuestros abuelos y el porvenir de nuestros hijos, en legítima defensa)

これを聞いたアルビアックが左手で件のジェスチャーをやってのけたということらしい。

まったく、左派の議員が左手で何をやってるの・・・。シャレにならんよ(いや、周到なシャレか・・・)。

写真はスペイン語で「ありがとう(Gracias)」を意味する手話(lengua de señas)。

上2つと比べて、何と尊いことか……

出典
https://www.rtve.es/noticias/20231108/tension-corte-castilla-leon-psoe-acusa-gallardo-gestos-oscenos/2460396.shtml