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2/6 ニュースなスペイン語 Embarcaciones irregulares:不規則船舶
アフリカ大陸のサハラ砂漠以南(subsahariano)辺りからスペインに海路を使い渡ってくる人々を、かつては「違法(ilegal)」と呼んでいたが、近年は「不規則(irregular)」と呼ぶようになっている(また、「移住に必要な書類を持たない(indocumentado)」という形容詞も見かける)。
こうした意識の変化と共に、彼ら・彼女らが乗ってくる船の呼び名も「不規則船舶」となってきた(もちろん、「丸太船」を意味する「cayuco;patera」という従来の単語も健在だが…)。
そんな、不規則船舶が、先週の土曜日と日曜日に、18隻もカナリア諸島州の各島に到達し、わずか、2日間で1154人の移民が押し寄せた。
その一方で、昨日、グラン・カナリア島(Gran Canaria)から約20キロ程の沖合で105名が搭乗した(a bordo)丸太船が発見されたが、2名が重体の状態(en estado grave)、さらに、他の2名はすでに息絶えていたという。
今年も移民活動が始まった。
実は、年明けから、わずか15日間で3678人がすでにカナリア諸島州を中心に押し寄せている。
昨年の同時期と比べ、約286%増らしいので、今年の移民ラッシュを予感させる。
ちなみに、昨年は3万8908人の移民たちがスペインに押し寄せ、丸太船の数は推定586隻だった。
9〜10月は記録尽くしで、この間、1日の漂着者が1300人を超えていており、10月ひと月だけで1万4358人に達した。
いずれも過去の記録を更新したという。
今年はどうなるか。
写真はカナリア諸島州の海上救助隊(Salvamento Marítimo)に保護された丸太船。