9/29 ニュースなスペイン語 No apoyar:支持しない
本日実施される第2回目投票を前に、首相に返り咲きたいペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)には、身の毛もよだつ声明が発表された。
タイトルにあげたのは、カタルーニャ州の地方政党であるジュンツ(Junts)と共和主義左翼(ERC)が明らかにした合意事項。
両党ともカタルーニャ独立を主張する政党(とは言え、独立への熱量は異なるけど)。
選挙が行われる下院(Congreso de los Diputados)の党員に向けられた文書で、曰く:
住民投票実施のための諸条件を有効なものとするために善処すると約束しない政府は支持しないこと(no apoyen una investidura de un futuro Gobierno español que no se comprometa a trabajar para hacer efectivas las condiciones para la celebración del referéndum)。
サンチェスは順当にいけば、今回の2回目の投票で、178票の支持票を獲得し、首相に再選する見込み。
しかし、もし、カタルーニャ独立派の2党からはしごを外されれば、たちまち、首相の座は遠のき、年明けには総選挙が再び実施される――。
サンチェス陣営としては、こんな悪夢は是が非でも避けたいところ。
とは言え、カタルーニャ独立派らの要求は具体的かつ過激だ。
カタルーニャ州は自らの未来を住民投票で決めることができるように(es decir, que Cataluña pueda decidir su futuro colectivo a través de un referéndum)――。
2017年10月1日の一件(筆者注:独立の是非を問う違法な住民投票)で有罪判決が出た者たちを恩赦し、新たな住民投票のための下地を確実にすべし(Una amnistía por los hechos del 1-O ha de sentar las bases para que haya un nuevo 1-O)――。
用意周到なサンチェスのことだから、独立派のこうした反応は想定内だろうが、しかし、大切な投票のこの時期に、支持をちらつかせながらの駆け引きは、さぞかし頭を悩ませているところ(とは言え、サンチェスとて、恩赦をちらつかせて、支持を求めていたのだから、まぁ、どっちもどっち)。
写真は共和主義左翼の党首ペラ・アラゴネス(Pere Aragonès)。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20230928/erc-junts-investidura-sanchez-referendum/2457102.shtml