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2/22 ニュースなスペイン語 18 meses de multa:罰金18ヶ月

スペイン王立サッカー協会(RFEF)の元会長ルイス・ルビアレス(Luis Rubiales(写真右))がスペイン女子サッカー代表チームのメンバー、ジェニファー・エルモソ(Jennifer Hermoso(写真左))に対して、問題多きキス(un polémico beso)をしたことについて、合意(consentimiento)があったかどうかを主な焦点とした裁判が、ようやく、一区切りついた(が、両者納得の上、無事、結審したわけではない)。

事件の詳細とこれまでの公判の流れは2023年8月22日や26日、直近では、2月12日などに譲って、今回は判決の中身を見ておこう。

まず、判決の最大の争点となっていた合意の有無について、裁判所はエルモソの主張を認め、キスには合意が無かった(sin consentimiento)と認定し、その上で、予期せぬ(sorpresivo)もので、性的含意(connotación sexual)があったとした。

そして、タイトルのような、日本ではあまり聞き慣れない罰金18ヶ月が言い渡された。

これは1日20ユーロ(約3100円)を18ヶ月連続でエルモソに支払う計算で、総額では1万800ユーロ(約168万円)になるという。

さらに、エルモソの精神的苦痛に対する賠償金(una indemnización de 3.000 euros por daños morales)として3000ユーロ(約46万8000円)、今後1年間、エルモソの半径(un radio)200メートル以内への立入と一切の連絡を禁じる措置命令も合わせて出された。

罰金と賠償金で総額13800ユーロ(約215万円)だが、検察(Fiscalía)が求めていた禁錮(cárcel)2年6ヶ月と比べれば、かなり、軽い。

一方、エルモソ側が主張していた、事件について、何らかの強要(coacción)があった点については、いかなる暴力や強要もエルモソに対して実施された形跡は証明されなかった(no ha quedado probado que ejercieran ningún acto de violencia, ni de intimidación)として、これを退けた。

当然、エルモソと弁護団はこの点を不服として、更なる裁判を起こす予定(recirrirán)。

平等省(Igualdad)大臣アナ・レドンド(Ana Redondo)は、「被害者のことばが尊重された(la palabra de la víctima se respeta)」し、「合意がなければ、それは暴行だ(cuando no hay consentimiento, hay agresión)」という点が認められたとし、判決を評価した(celebra)。

ただ、新進的女性協会(Federación de Mujeres Progresistas)なる団体からは、ルビアレスに「最低限の刑罰しか与えられなかったことに対して深く失望した(profunda decepción por la mínima condena)」との声明が出されている。

今後は強要罪の有無が新たな争点となる裁判が始まるので、まだ、先は長い。

写真はエルモソ(左)とルビアレス。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20250220/rubiales-condenado-18-meses-multa-beso-jenni-hermoso-agresion-sexual/16458679.shtml