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1/8 ニュースなスペイン語 Injustificable invasión de Ucrania:ウクライナの不当な侵略

毎年1月6日に王宮(Palacio Real)で開催されるのが「Pascua Militar」という軍式典(acto castrense)。

Pascuaは「復活祭;イースター」なので、直訳すれば、「軍事イースター」ということになる。

ただ、これでは訳としては意味を成さないので、古い日本語で言うところの「陸軍始」にあたる、軍の任務始め(inicia el año militar)の式典というのが小生の理解。

この式典で、軍の最高司令官(mando supremo)たる国王フェリペ6世は、首相のペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)や防衛大臣のマルガリータ・ロブレス(Margarita Robles)をはじめとする軍の関係者たちを王宮に招き、前年度の総括(balance)や本年度の軍事的な抱負などを語った。

その中で、フェリペ6世が発したことばがタイトルにも挙げた「(ロシアによる)ウクライナの不当な侵略」。

そして、この侵略ゆえに、 防衛に投資することの重要性( la importancia de invertir en defensa)は明々白々(evidente)だと述べた。

スペインは北大西洋条約機構(NATO;OTAN)の一員なので、現在、東側面(flanco este)の強化に一役買っている。

リトアニアでは軍備を倍増したり、バルト海や黒海(Mar Negro)での任務に当っている。

NATOの作戦は集団行動だから、やはり、軍事費の増額は喫緊かつ不可避というところか。

昨年6月に、政府は軍事費(gasto militar)を2029年に、国内総生産(PIB)の2%分増額すると発表したが、フェリペ6世の発言は、この政府方針に太鼓判を押した格好だ。

スペインの国王は、法律上は、「国家の団結と永続の象徴(símbolo de unidad y permanencia)」という位置づけだ。

しかし、日本の天皇とは違い、政治に物言う象徴だ。

写真は軍事パレード(desfile)を閲兵する(pasar revista)フェリペ6世(左)とレティシア王妃(Reina Letizia)。

今年の式典は皆、マスクなし。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20230106/reyes-felipe-letizia-pedro-sanchez-presiden-pascua-militar/2414366.shtml