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6/22 ニュースなスペイン語 Medalla Internacional(1) :国際メダル(1)

コロナに罹患し、高熱の中、もうろうとしたまま、昨日、記事をアップ。

熱のピークも過ぎ、今は、喉の激しい痛みはあるものの、いつもの日常生活が戻ってきた。

リアルタイムに記事を紹介できるコンディションに感謝しないと。

さてさて、スペインでは、1日チェックしない内に、やや、大きな出来事があったみたい。

マドリード州知事イサベル・ディアス・アジュソ(Isabel Díaz Ayuso)が金曜日、アルゼンチン大統領ハビエル・ミレイ(Javier Milei)に対して、「マドリード国際メダル(Medalla Internacional de Madrid)」を授与した(otorgar)という。

現在のアルゼンチンとスペインの両国関係を思えば、賛否が巻き起こるのも当然。

マドリード国際メダルは2017年に創立された制度で、これまで、ウォロディミル・ゼレンスキーウクライナ大統領(Volodímir Zelenski)などに授与されていて、今回、アジュソは「自由とは、これを実践することで、守ってゆくもの。これを続けてきたあなたにこのメダルを授与します(La libertad se defiende ejerciéndola, por eso recibes esta medalla)」とその授賞理由を述べた。

アルゼンチンと外交危機(crisis diplomática)に至った経緯については、5月21日〜24日の小欄で詳しく触れているので、そちらに譲るとして、まず、外務大臣(Ministro de Asuntos Exteriores)ホセ・マヌエル・アルバレス(José Manuel Albares)は、今回のミレイの来西を「個人的な訪問(visita privada)」と位置づけ、これ以上のコメントはしていない。

外務省とて、いたずらに、外交の傷を広げることはしたくないところだろう。

その一方で、政府与党内(Gobierno)からは、当然だが、批判が噴出している。

アジュソは、国家制度への誠実さ(lealtad institucional)の一線を越えていて(se salta claramente cualquier línea)、かつ、スペインとその制度を侮辱した者(insulta a España y a sus instituciones)に対して、フェイクメダル(medalla fake)を授与していると批判したのは政府報道官(portavoz)のピラール・アレグリア(Pilar Alegría)だった。

さらに、「石のように押し黙った招待客もいらしたみたいで(hay un invitado de piedra)」と、今回の件について、何ひとつ意見を述べない国民党党首アルベルト・ヌニェス・フェイホ(Alberto Núñez Feijóo)を皮肉った。

政府与党の論調は概ね、アジュソのミレイに対するメダル授与を「不誠実(desleal;deslealtad)」と見るところで一致。

ここに、中央政府への事前の通告がなかった(No lo ha comunicado al Gobierno)ことから、授与は法令違反だ(es una concesión que va en contra de la ley)とするメタル無効説やフェイホが自分の党を制御できていない(no controla)とする党首無能説などが加わる。

他方、今回のアジュソのメダル授与は、身内の国民党からは、当たり前だが、なかなか評判が良い。

こちらについては、明日、紹介しよう。

写真はメダルを授与されたミレイ(左)とアジュソ。

出典https://www.rtve.es/noticias/20240621/pp-niega-malestar-acto-ayuso-milei-gobierno-critica-deslealtad/16156944.shtml など。