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11/13 ニュースなスペイン語 Delito de sedición:騒乱罪

数週間前から気になっていた動きだが、いよいよ、具体的な結果が出た。

恐らく、今後、いろいろな政治対立の火種になりそうなので、ちょっとまとめておこう。

ペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)首相は11日、刑法(Código Penal)の改正案を政府として正式に下院に提案するという発表した。

この改正案の肝は現行の刑法で定められている「騒乱罪」を廃止し、新たに「民衆暴動罪(desórdenes públicos agravados)」を導入する点。

これに伴い、現行では懲役(de cárcel)10年〜15年、並びに、同年数の諸々の資格停止(la inhabilitación)であった刑罰が、最も重罪(la pena máxima)のケースで最長5年の懲役、そして、資格停止についても、公職(cargo público)に限定され、最長8年に引き下げられる。

改正の表向きの大義は、この騒乱罪が、何と、200年前から存在する規定で、すでに時代の流れにあってなく(arcaico)」、さらに他のヨーロッパ諸国にもないことから、法律をヨーロッパ化する(europeizar)、というもの。

しかし、裏の(というか、すでに、バレバレで、政府関係者の口からも漏れちゃっている)狙いは、カタルーニャ独立派(independentista)との和解、関係者のことばを借りるなら、「共生(convivencia)」にある。

2017年10月1日、カタルーニャ州では 独立の是非を問う国民投票が実施された。しかし、この国民投票は違法と判断され、その実施に関わった政府関係者は、当時の刑法に基づき「騒乱罪」で起訴され、服役している。

今回の改正案は過去に確定した刑罰にも遡って(retroactivo)適用されることから、カタルーニャ独立派の面々が減刑され、社会復帰する可能性が出てくる。

また、この改正刑法案はカタルーニャ州の政治家たちからは概ね、良好な受け止められ方をしているが、国民党(PP)やボックス党(Vox)などの右派政党は猛反発。また、サンチェスの身内、スペイン社会労働党(PSOE)からも反対の声が上がる。

いつもは歩調が中々合わない連立パートナーのポデモス党(Podemos)とは、今回ばかり、見事に思惑が一致しているようで、十分過半数(mayoría suficiente)で下院での可決を目指す。

今回の改正案は、カタルーニャ独立派にどのような恩恵をもたらすのか?もしくは、改正案に対する各政党の評価は?

いろいろ、まとめておきたいことがあるので、稿を改めて、具体的に紹介することにしよう。

写真はカタルーニャ独立派のひとり、カルラス・プッチダモン(Carles Puigdemont)。

イタリアのサルデーニャ島で昨年9月拘束され、即日、解放された。

現在、小生が確認してるのはここまで。その後の足取りは別の機会に紹介しよう。

プッチダモンをはじめとするカタルーニャ独立派に、刑法改正で何らかの恩恵がもたらされるか……。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20221111/gobierno-rebajara-pena-maxima-delito-sedicion-5-anos-carcel/2408647.shtml