12/31 ニュースなカタルーニャ語 Mazón dimissió:マソンは辞任せよ
年末も差し迫った29日、バレンシア州で3回目となる大規模なデモが行われた。
1回目のデモについては11月10日、2回目のデモについては12月2日の小欄でそれぞれ取り上げたが、主張はいずれも変わらずで、バレンシア州知事カルロス・マソン(Carlos Mazón)の辞任を求める(pedir la dimisión)というもの。
詳細はバックナンバー(例えば、11月9日, 12日)をご覧いただくと分かるが、寒冷低気圧(dana;DANA)がバレンシア州を襲ってからの、マソンをはじめ、彼の率いる州政府の運営(gestión)は最悪(nefasta)と評される程、不手際のオンパレードだった。
そのためマソン政権は州民からの信頼はゼロで、今回のデモは、60にも及ぶ市民団体(organizaciones cívicas)や社会団体(sociales)、左派勢力(de izquierda)が呼びかけた(convocada)ものだった。
デモを概観してみると・・・
血に染まった手のマソンの巨大人形(un gran muñeco de Mazón con las manos manchadas de sangre)の下には、「マソン、お前は犯罪者だ」と書かれた横断幕が掲げられている。
また、以下の女性たちは「私たちの家族は能無しのあなたたちによって死んだ」と書かれた横断幕を持っている。
他にも「マソンを牢獄に(Mazón a prisió)」、「恥の上塗りで炎上しているからもっと消防士が必要だ(Falten + Pampols per tapar tantes vergonyes)」、「あなたたちが私のおじいちゃんを殺した(Heu matat al meu iaio)」といった州民の怒りがあちらこちらに見られた。
今回は政府発表で8万人が参加した。
1回目(13万人)、2回目(10万人)と回を追うごとに参加人数が先細りしているのが気になる。
今回の寒冷低気圧で最も被害を受けたパイポルタ(Paiporta)地区の一角には「私たちのことを忘れないで」と書かれたシーツがかかっていた。
忘却と復興の両立は難しいが、できないことではない。
デモの主催者のひとりは「今年のクリスマスはそれぞれの家に226の誰も座っていない椅子があった(ha habido 226 sillas vacías en las casas)」と話し、223人の犠牲者と、災害から2カ月経っても、なお、いまだ行方が分からない3名に思いを馳せた。
写真はデモの様子。
ちなみに、今年の1月1日にバレンシア州の浜辺で無邪気に遊ぶ子供たちの写真を掲載したが、その12か月後に、同州の姿が一変した。
日本では1月1日に石川県の能登地方を震源とする地震が発生した。
災害に明け、災害に終わった年だった。
スペイン国営放送(RTVE)が選んだニュースの総集編があるので、関心のある方はご覧ください:https://www.rtve.es/noticias/20241230/noticias-mas-importantes-2024-rtve/16377826.shtml
さてと….
これが、2024年最後の投稿となります。
2024年1月1日~2024年12月31日(執筆時点)の1年間、11万5793回もビューがあり、大変、多くの方に読んで頂きました。
今年は1671個の「いいね」を頂きました。
とても充実した「Note活」となりましたし、何よりも、232人(同)のフォロワー諸氏の存在は大きな支えになりました。
来年もどうぞご贔屓に。
明日から始まる新年が皆様にとって良い年でありますように(Les deseo un feliz y próspero año nuevo)。