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7/7 ニュースなスペイン語 Talco:タルク

「タルク」は英語の「talc」に由来しているカタカナ読みで、和名では「滑石(かっせき)」と言うらしい。

これは鉱物(mineral)の一種で、wikiによれば、「ろう石よりも軟らかく粉砕しやすい」とのことで、その粉末は「滑沢性」、すわなち、サラサラ感のある手触りのようだ。

その感触ゆえ、ベビーパウダー(小生の子どもの頃は「シッカロール」と呼んでたっけ……)や化粧品などに使用されることがあったらしいが、この度、世界保健機関(OMS;WHO)が、かねてから噂されていた、その「発がん性(cancerígeno)」を認定したという。

特に、タルクを含む美容品をYゾーン使用した(los polvos de talco son usados en la región perineal)女性たちの間で、卵巣ガンが増加する(incremento de los casos de cáncer de ovarios)ことを示す研究が数多くあるらしい。

世界保健機関の専門家チームによると、それでも、ガンを発症する例は「限定的(limitadas)」としながらも、動物実験では(en experimentos con animales)、腫瘍の発生(generación de tumores )について「十分な(suficientes)」エビデンスが得られたという。

世界保健機関は、こうした知見から、タルクを、がんを引き起こす可能性としては2番目に高い(el segundo nivel más alto de probabilidades de que cause cáncer)と認定した。

もうひとつタルクの危険性としては、この鉱物が、同じく発がん性が指摘されているアスベストに汚染されている可能性(posible contaminación con asbestos)あるという点が指摘されている。

どうして、タルクにアスベストが含有しているかについては、記事には説明はないが、これらふたつが同じような構造をした鉱物(=ケイ塩酸鉱物)であることから、鉱脈が近いとの記述がネット上にはある(が、実際はよく分からない)。

ヘルスケア商品の大手メーカジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)は2023年にはタルクの使用を中止すると表明(anuncia que suspenderá la venta de sus polvos de talco en todo el mundo en 2023)との記事(2022年)もある(どうやら、同社のベビーパウダーを使った女性が卵巣がんを発症し、巨額の賠償金を支払う判決が出たらしい)。

日本には、タルクを主成分とした製品(食品も含む)が、まだ、あるみたいだ。

ネットにはタルクの安全性を説くサイトなどもあるみたいだが、ここは、いろいろな情報をまずは集めて、世界保健機関の決定も十分に入れて、判断したいところ。

写真はタルク鉱石。白一色のタイプもあるみたい。

ところで、タルクがろう石(写真)よりやわらかい、との記述に思いがけず出会って、久々にかつての相棒のことを思い出した。

小生の相棒は、写真よりも、もう少し石感があって、白っぽかったかなぁ。

家の前の道路を、ろう石を使って、一日かけて、真っ白に塗って、水をかけて全て洗い流す時、得も言われぬ達成感があって、そんな遊びがたまらなく好きだったーー。

何も生まない、何も残らない……

タイムパフォーマンス重視の今の人たちが聞いたら卒倒するような昭和の話。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20240705/oms-cataloga-talco-como-producto-probablemente-cancerigeno/16176009.shtml