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12/19 ニュースなスペイン語 Señoritas:お嬢さん方

恒例の今年のことば(palabara del año)が本日発表されるはずだったのだが、小欄執筆現在でまだ、見当たらないので、他のニュースを取り上げよう。

最近、スペインは色々な(しかも、メガトン級の)ニュースに事欠かないので、有り難いやら、他国の事ながら、心配になるやら…。

ペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)政権最大の汚職疑惑「コルド案件(el caso Koldo)」の最重要人物と見られているビクトル・デ・アルダマ(Víctor de Aldama)の2回目となる証人喚問(declaración)が先日行われ、またもや、爆弾発言が飛び出した。

デ・アルダマの証言については、11月25日や28日などの小欄でも触れたように、「証拠(pruebas)」も「信ぴょう性(credibilidad)」もゼロとされていて、汚職に関与したとされる人物らも呆れ気味。

デ・アルダマは今回の公判でも、元運輸大臣であるホセ・ルイス・アバロス(José Luis Ábalos)、アバロスの元顧問(exasesor)のコルド・ガルシア(Koldo García)、そして、当時のスペイン社会労働党の秘書官(secretario de la Organización)サントス・セルダン(Santos Cerdán)らに巨額の手数料(comisiones)を渡したと主張した。

ただ、金額が1回目の証言と異なっていて、当初、総額は66万5000ユーロ(約1憶700万円)としていたが、今回は350万ユーロ(約5億6000万円)〜400万ユーロ(約6憶4000万円)と幅を持たせ、金額の特定を避けつつ、前回より増額して見せた。

さて、今回の注目の暴露は、デ・アルダマがマドリード市内のアトーチャ地区(Atocha)などにあるマンションの3部屋を借り上げ、アバロスとガルシアの他、現領土政策省(Miniterio de Política Territorial)大臣のアンヘル・ビクトル・トレス(Ángel Víctor Torres)にも与えていたというもの。

そして、デ・アルダマはそれぞれの部屋は「お嬢さん方との逢瀬(su encuentro con señoritas)」のためのものだったとも裁判所で明かした。

ちなみに、アバロスの愛人疑惑(「ジェシカ(Jessica)」という女性みたいだが・・・)については、ちょっと検索すればすぐ出てくる。

マンション発言は、デ・アルダマのお得意の虚言か、それとも、数少ない真実のひとつなのか、まだ、分からないが、早速、方々から今回のデ・アルダマの証言について反論が噴出している。

こちらも機を見て紹介していこう。

写真は喚問に向かうデ・アルダマ。

なお『コンフィデンシアル(Confidencial)』誌が先日、次のような写真を公表したことが大きな波紋を呼んでいる。

右の列の真ん中に座っているのがアバロスで、その真隣りにいるのが、デ・アルダマ。

会談の相手はベネズエラの要人たち。

そして、会場となったのはスペイン社会労働党(PSOE)の本部(Ferraz)だという。

この写真が公表されるや否や、コラージュ(montaje)とのデマ(bulo)が飛び交ったが、コンフィデンシアル誌は改めてその信ぴょう性を説いた。

年末にデカいスクープで、こちらも別の機会に取り上げよう。

出典
◆デ・アルダマの証人喚問
https://amp.rtve.es/noticias/20241216/aldama-declara-supremo-caso-koldo/16373404.shtml

◆コンフィデンシアル誌
https://www.elconfidencial.com/amp/espana/2024-12-18/cloacas-psoe-bulo-redes-foto-aldama-zona-noble-ferraz_4026727/