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10/25 ニュースなスペイン語 Íñigo Errejón:イニゴ・エレホン

エレホン(写真)は、個人的に注目していた若き政治家だったのだが、昨日、急きょ、政界を去る(deja la política)決断をした。

小欄でも取り上げたことのあるエレホンだが(2021年3月16〜17日、2023年2月2日、など多数)、この度、女性蔑視的な振る舞いがあったとの告発(acusaciones de comportamientos machistas)があり、自身が国会担当(portavoz en el Congreso)として務めていたスマール連合(Sumar)からの聴取に応じた上で、連合からの辞任要求(exigir la dimisión)を自ら受け入れた形。

エレホンは辞任の理由を長きにわたり政治の第一線 (primera línea política)を走り続けたことで、心身ともに疲弊しきったため(por el desgaste físico y emocional)としている。

しかし、スマール連合のリーダー、ヨランダ・ディアス(Yolanda Díaz)はエレホンが辞任したことを伝える投稿の中で、「我々のマチスモに対する責任と、女性のための社会に対する責任は揺るぎなきものであり、いかなる例外も許さない(Nuestro compromiso contra el machismo y por una sociedad feminista es firme y sin excepciones)」と締めくくっているので、やはり、党(と世の中)の認識は女性蔑視関連での辞任となるのだろう。

しかし、何があったのか。

まだ全貌を把握している訳ではないが、どうやら、発端はある女性ジャーナリストが自らのインスタグラムの中で、とある匿名のメッセージ(mensaje anónimo)を投稿したことにあるらしい。

この匿名のメッセージは、後にある女優のものであることが判明するのだが、「マドリードで大変名の通った政治家(un político muy conocido en Madrid) 」について語られていて、その政治家が女優に対して女性蔑視的な振る舞いをしたこと、そして、彼が「正真正銘のモンスター(un verdadero monstruo)」であり、「心の虐待者(un maltratador psicológico)」であると伝えている。

ネットユーザーらが、この「名の通った政治家」の特定を始め、どうやら、これがエレホンだったのではないかということになり、スマール連合が調査に乗り出したらしい。

この匿名の女優は、エレホンの辞任を受け、エリサ・モーリア(Elisa Mouliaá)と自らの名を明かした上で、

ども!私はイニゴ・エレホンによるセクハラの被害者です。彼を告訴したいと思います(Hola, yo soy víctima de acoso sexual por parte de Iñigo Errejon y quiero denunciarlo)

と公式Xの中で発表した(が、何とも、あっけらかんとした書きっぷり(として訳した))。

一方のエレホンは辞任理由について、以下のように生真面目に記した

エレホン(写真左)は、今はすっかり影が薄くなってしまった左派政党ポデモス(Podemos)をパブロ・イグレシアス(Pablo Iglesias(写真右))と共に設立した。

そのイグレシアスも今は政界を引退して(2021年5月5日の小欄を参照)、表舞台からは完全に姿を消した。

第一線で活躍した若きふたりが、輝かしくも、苦々しい政界の思い出を語り合っている姿を想像すると、何とも切なくなる。

写真はエレホン。

出典https://www.rtve.es/noticias/20241024/inigo-errejon-dimite-como-diputado-deja-primera-linea-politica-para-cuidarme-avanzar-proceso-personal/16301919.shtml