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4/29 ニュースなスペイン語 ¡Quééédate!:ずっっっといてくれ!
25日の小欄(https://note.com/jidequin/n/ne09d8baebf89)でも紹介したが、ペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)首相は、自らの妻であるベゴーニャ・ゴメス(Begoña Gómez)にグレーな汚職疑惑が浮上し、捜査のメスが入ることになったことを受け、国民に宛てた書簡の中で、自らの出処進退を熟考する(reflexionar)ために、公務を全てキャンセルすると表明し、公の場からしばらくの間、姿を消した。
そして、本日、かねてから予定されていた自らの証人喚問(comparencia)で、熟考の結果を公表することになっていた。
小欄の投稿時点では、まだ、発表は無いみたい。
話し変わって、昨日、サンチェスが代表を務めるスペイン社会労働党(PSOE)の本部があるマドリード市のフェラス通り(Ferraz)をはじめ、各地で、サンチェス続投(continuidad)を求め、支持(apoyo)を表明するための大規模な集会(concentración)が開催された。
表題の「ずっっっといてくれ」は以下に見るように、支援者(simpatizante)が胸に付けている缶バッジ(chapa)に書かれていた文句。
![](https://assets.st-note.com/img/1714304146877-N27BpMlJmg.png?width=1200)
もちろん、サンチェスに向けられた人々の願いだ。
野暮な解説だが、「Quééédate」の「é」はふたつ余計で「Quédate」が正しいつづり。
人々は皆「ペドロ、負けないでくれ(Pedro, no te rindas)」と声援を送った(このセリフはハッシュタグも付いて、SNS上を駆け巡ったようだ)。
「ペトロ、行かないで、私たちにはあなたが必要だ(Pedro, quédate, te necesitamos)」とはサンチェス政権のトップ2(la número dos)であるマリア・ヘスス・モンテロ(María Jesús Montero)の発言。
これがスペイン社会労働党(PSOE)と与党内の総意と見てよいだろう。
また、「あなたはひとりなんかじゃない(No estás solo)」とも述べ、首相との「団結(solidalidad)」も表明。
なお、集会を呼びかけたスペイン社会労働党は参加者を1万人、一方、政府関係機関(Delegación del Gobierno)は1万2500人とそれぞれ発表した。
通常のデモ(manifestación)や集会では、主催者の発表の数の方が政府発表を上回るのだが、今回はその逆。
かなり異例なんじゃないかしらん。
サンチェスが国民からいかに支持されているかを示すための政府の戦略だろう(だって、1万人規模のデモなら、2500人くらいカウントしてもしなくても、大差ないでしょ……)。
サンチェスもこうした群衆の光景を見ていただろうし、今回の決断材料にもなるはずだ。
なお、野党である国民党(PP)は国民生活を日々直撃している問題(las cuestiones que les afectan diariamente)について、サンチェスの書簡に返信しよう(que escriban a Sánchez contándole)と求めていたのだが……。
(少なくとも、メディアが報じた)国民の返答は国民党が期待したいたものとは違った。
写真はサンチェス指示に集結した群衆の様子。
ふと、サンチェスはこうした国民の反応も折り込み済みだったのではと思った。
それくらい、サンチェス続投のための舞台装置としては出来過ぎ。
だとすると、昨日の小欄のタイトル写真にも使った覇気のない顔は役作りによるものか。
政治家は名役者だ(から、昨日の「被害者面(falso victimismo)」と発言した政治家は、実は、正しいかも))。
役者は役者心理をよく知っている。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20240427/militantes-simpatizantes-psoe-concentran-sede-ferraz/16079488.shtml