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1/28 ニュースなスペイン語 1481 años:1481歳

1月19日の記事でスペイン生まれの世界最高齢の男性が亡くなったことを紹介した。

一方、今日紹介する方は、いやはや、元気だ。何と御年1481歳!

スペイン最高峰のテイデ山(Pico Teide)を臨む、国立公園(Parque Nacional)にお住まいだ。皆からはパトリアルカ(Patriarca)と呼ばれている。

カナリア杉(cedro canario)である。

これまではギリシアにある松(pino)がヨーロッパで最高齢と考えられてきた。こちらはアドニス(Adonis)という名で知られている。この度、放射線炭素年代測定(radiocarbono)によって、アドニスより400歳ほど年上であることがわかった。

カナリア杉が鎮座するのは、国立公園内ではあるが、かなり、人のアクセスが難しいところらしい(lugar de difícil acceso)。そのため、開発の手から免れた樹木がたくさんあり、1000年超えの木が数多く生息するという。

テイデ山は少なくともここ500年間で5回の噴火(erupción)をしているので、パトリアルカはこれらの噴火や、火山岩の落下(caída de lad rocas)もかいくぐってきたことになる。

今回の測定に当たった研究者は言う。

「自然公園はまさしく常に動き続けている偉大なる研究室。今回、私たちが見たのは、ほんの一部。まだ、高齢の個体があるかもしれません(Es un gran laboratorio científico en constante funcionamiento.Solo hemos mirado una pequeña parte de lo que hay. Existen ejemplares aún más viejos )」

今回のカナリア杉が生まれた頃、日本では、蘇我馬子や聖徳太子が活躍していたことになる。これより高齢の樹木か発見されるとなると、いはやは、日本がまだ、生まれているかどうか分からない。

ここ数日、杉花粉のアレルギー症状を訴える人が増えてきた。カナリア杉のダイナミックさを知れば、杉に対するリスペクトが多少は生まれるかも……。

写真はカナリア杉のパトリアルカ。ちなみに、パトリアルカとは、カトリック教会では法王(Papa)に次ぐ位を指す。日本語では「総大司教」という。法王は別格なので、各国のキリスト教会の事実上の頂点だ。口語では「長老」。長老は、ちょいと、腰が曲がってるというか、不自然な体勢だ。長生きしてもらいたい。