2/15 ニュースなスペイン語 Reconciliación:和解
タイトルは違うが、昨日の続報。
国民党(PP)党首のアルベルト・ヌニェス・フェイホ(Alberto Núñez Feijóo)が、カタルーニャ独立派のリーダー、カルラス・プッチダモン(Carles Puigdemont)に対して「条件付き恩赦(indulto condicionado)」を検討する用意があると発言した件について、これが表に出てきた経緯が分かってきたので、紹介しておこう。
今月18日に総選挙を控えたガリシア州のルーゴ(Lugo)で、記者ら(periodistas)16名を招いて、ある昼食会(comida)が開催されたという。
国民党の主催だ。
これが先週9日金曜日のこと。
どうやら、この会食の中で、フェイホは、例のプッチダモンに対する条件付き恩赦について漏らした(filtró)という。
しかし、国民党本部(Génova)は、食事会に同席した『エル・パイス(El País)』紙をはじめとする新聞各社に対して、フェイホが土曜日に予定している会談を終えるまでは、会食での各発言は報じないようかん口令(embargada por orden)を敷いていたという。
そのため、各社は、会談が終了した土曜日の真夜中(madrugada)に一斉に条件付き恩赦発言を報じたとみられる。
かくして、翌日曜日には、一様にこの発言が他のメディアでも取り上げられることとなった。
しかし、だ。
実は、フェイホは恩赦発言がマスコミによって明るみにされる前、土曜日の正午(mediodía)に声明を出し、予防線を張っていた。
例えば、
我々はもちろん(カタルーニャ独立派との)和解には賛成だ。共生を打ち破った彼らがこの法治国家スペインと和解するためにあらゆることをやるつもりだ(Claro que nosotros estamos a favor de la reconciliación y haremos todo lo posible para que aquellos que rompieron la convivencia se reconcilien con el Estado de derecho y con la convivencia del país)。
と述べてはいるものの、次のように続ける。
和解は必要だが、しかし、無罪放免に変わることは決してない(La reconciliación es necesaria, pero nunca puede pasar por la impunidad)。
また、「恩赦を求める者たちは、後悔の念を口にすべきである(a los que piden indultos, que verbalicen el arrepentimiento)」として、次のように強調した。
私はいかなる恩赦にも「ノー」と言ってきたし、今だって言う。なぜなら、恩赦になるための条件が何ひとつ満たされていないからだ(Dije y digo que no a cualquier tipo de indulto porque no se da ni una sola de las condiciones para ningún posible indulto)。
まさか、フェイホの言う条件が「後悔の念を口にする」ことだけではあるまいが、しかし、ある種の条件を付けた上で、プッチダモンがその条件を満たしていないから恩赦はない、というスタンスを、むむむ、どう読む?
国民党は恩赦に対するスタンスを変えたのか?
それとも、党内からも指摘があったように、発言が文脈から切り離されて(sacada del contecto)報じられたのか。
それとも、実際に、軟化させたのか?
はたまた、政治スタンスは1ミリも変わっていないのか?
写真はフェイホ。
結局、「和解」の意味するところが、まだ、分からない。