10/12 ニュースなスペイン語 Día Internacional de la Niña:国際ガールズデー
10月11日は国際ガールズデーだったそうだ。
小生は寡聞にして知らなかったが、ウィキによると、「児童婚、ジェンダー不平等(英語版)、女性に対する暴力や女性差別の撤廃と女子教育の普及など、世界中の若年女性たちが直面している問題に取り組むことを訴えるために定められた」とある。
よく似ているが、3月8日の「国際女性デー(Día Internacional de la Mujer)」の方は「女性の社会課題をテーマとしたラジオを放送したり、女性アーティストを招き音楽祭」などが開催したりする。
こんな具合に、女性たちの活躍を祝うだけなら良いのだが…。
今日の記事は、
スペインでは現在、1000人を超える未成年の女性たちが、性被害の犠牲者として、警察の保護下にある(Más de 1.000 niñas y adolescentes están bajo protección policial en España como víctimas de la violencia de género)
という書き出しで始まり、ガールズデー制定の目的に沿った形。
これは内務省(Ministerio del Interiores)が昨日発表したデータ。
スペインには性被害に苦しむ女性たちを対象とした「VioGén」という警察のシステムがあり、こうした女性たちの追跡調査(seguimiento)を実施している。
今回の数字(具体的には1003名)は、この追跡調査が把握している未成年の女性たち。
彼女たちの内、1人は生命に危険が及ぶ最高レベルの警戒(un riesgo extremo y letal para su vida)下にあり、15人再び虐待されるかもしれない高レベルの警戒(un riesgo alto de volver a ser agredidas)にあるという。
加えて、250人が中レベル(riesgo medio)、421人が低レベルのそれぞれ危険度にあり、虐待予備軍が続々と続くのが恐ろしい。
しかし、全年代の女性に調査対象を広げると、先月9月の段階で、8万1319人が何らかの暴力を受けている(casos activos)という。8月は8万308人だったので、ほぼ、変わらない(し、別の言い方をすれば、減ってない)。
これらの8万を超える追跡調査の事例の内、23人が極めて危険(un riesgo extremo)、868人がかなり危険(alto)、1万3028人が中程度の危険(medio)――。こんな具合に数字はまだ続く。
VioGénが把握してれば、その数の大小はともかく、まだ、良い。
この追跡システムにカバーされてない女性たちもいる。
ガールズデーのまさに当日、アンダルシア州のマラガ県ベナルマデナ(Benalmádena)で、夫によって、女性が殺害された。夫も自殺した。夫婦はこの追跡システムの対象にはなっていなかったという。
2023年に入って、スペインでは、50人の女性が殺害されたことになる。去年の同時期と比べ16名多い…。
ご冥福をお祈りします。アーメン。
写真はガールズデーのポスター(一部)。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20231011/ninas-adolescentes-proteccion-policia-violencia-genero/2458111.shtmlなど