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6/11 ニュースなスペイン語 Elecciones europeas:欧州議会選挙

9日に投開票された欧州議会選挙の結果や分析が続々と出てきた。

まず、ヨーロッパの全体的な傾向を確認しておこう。

右派(derecha)(264議席(escaños))と極右派(ultraderecha)(同131)を合わせれば、過半数(mayoría)(同361)を大きく上回る。

現行議会(parlamento saliente(直訳は「出てゆく議会」の意))と比べると、右傾化がさらに進み、極右グループ勢力の存在感がじわりじわりと増してきたといったところか。

スペインも、当然だが、ヨーロッパ全体の流れと違わない。

右派勢力の国民党(PP)が、左派勢力(izquierda)であり、国政では与党第一党のスペイン社会労働党(PSOE)を上回る議席を獲得した。

今回、国民・労働両党の差はわずか2議席だが、現行議会と比べ、国民党が9議席増やしたのに対して、社会労働党は1議席落としているので、勢いで見れば、左右の明暗が分かれた格好。

そして、極右勢力のボックス(Vox)は、2議席増やし、議席数の上で、第3勢力に躍り出た。

一方、スマール連合(Sumar)は3議席しか獲得できず、社会労働党の連立パートナーとしての面目は丸つぶれ。

早くも、ヨランダ・ディアス(Yolanda Díaz)は「私の責任である(Es mi responsabilidad)」との声明を出し、代表の座を退いた(deja la dirección)。

さてさて、今回の欧州議会選挙で急きょ、注目を浴びたのが、上の表の左下に見えるロゴの政党。

この政党は「Se acabó la fiesta(「祭りは終わった」が原意)」という名前で、その頭文字を取って、メディアなどでは「SALF」と略記されている。

議席数はスマールと同様3議席だが、これまで殆ど無名だったこともあり、こちらは大健闘。

ロゴが小さく、よく分からないので、拡大してみた。

と言って、まぁ、拡大したところで、良く分からないのだが…。

Wikiによると、SALFは極右のイデオロギーで、反汚職(anticorrupción)と反体制(antisistema)を掲げていて、党首はアルビセ・ペレス(Alvise Pérez)という人物(写真)。

ペレスは市民党(Ciudadanos)の元党員。

市民党は、2021年3月14日の小欄あたりでは、まだ、元気があったのが、マドリード州議会選挙で惨敗したころ(同年4月28日の小欄)から、一気にスピードダウンした。

当時はポデモス(Podemos)と並んで人気政党のひとつだった(が、今では、すっかり、存在感が無くなっていた)。

今後、SALFは、国政にも旋風を巻き起こすかもしれないので、政党名と党首名(とロゴ)は覚えておこう。

写真は新生勢力「SALF」党首アルビセ・ペレスこと、ルイス・ペレス・フェルナンデス(Luis Pérez Fernández)。

出典https://www.rtve.es/noticias/20240610/elecciones-europeas-2024-feijoo-gana-duelo-sanchez-resiste-claves/16140396.shtml など。