9/27 ニュースなスペイン語 Relación íntima:親密な関係
フアン・カルロス1世(Juan Carlos I(写真))上皇(rey emérito)が悪目立ちしている。
フアン・カルロス1世は、国王フェリペ6世(Felipe VI)の父親にあたる人物で、在位期間中に自らが残した様々な不始末の責任を取って、現在はアラブ首長国連邦のアブダビ(Abu Dabi)に隠遁している身。
年に数回、主に趣味のヨット(regata)関連の行事に参加するためにスペイン(のガリシア州ポンデベドラ県のサンセンショ(Sanxenxo)という港町)に帰国するが、息子であるフェリペ6世やその家族に会うこともなく、ひっそりとアブダビに戻るという生活が、かれこれ、10年ほど続いている状況(ほんの2日前にもスペインに戻ってきていた)。
御年86歳、同世代の親を持つ身としては、まぁ、晩年くらいは故郷でゆったり過ごせたら良いのになぁと思っていたのだが・・・。
この度、オランダの雑誌『Privé』が、フアンン・カルロス1世と当時の花形女優(vedette)バルバラ・レイ(Bárbara Rey(写真左))の親密な関係を示す写真を出版した。
問題の写真は以下のURLをクリックして、画面をスクロールしてゆくと、下の方に、仲睦まじい(en actitud cariñosa)ふたりを見ることができるが、やや、胸焼けしそうなシーンなので、あくまでも自己責任で。
https://okdiario.com/look/casa-real/como-conocieron-juan-carlos-i-barbara-rey-2118217
写真はこれまで公にはされてこなかったとのことで、フアン・カルロスの髪もまだ黒々としていて、レイも女優然としている。
実は、この写真、レイの息子アンヘル・クリスト・ジュニア(Ángel Cristo Jr)という男性がオランダの雑誌社に持ち込んだものだという。
写真については、クリスト・ジュニアが13歳だった1994年頃、母親であるレイに頼まれて、庭から室内を隠し撮りした(las hizo oculto desde el jardín cuando tenía 13 años, a petición de su madre)そうで、後に、レイはこの写真を使ってフアン・カルロス1世をゆすった(las utilizó para chantajear al rey)という。
妻子ある身でありながら女優の自宅にノコノコ乗り込んでゆく国王(当時)もヘンだし、息子が外から撮影していることを知りながら、ああいう表情を作れる女優もどうかしている(けど、これが大物役者の所以でもあるのかも・・・)。
驚くことに、2ヶ月前、レイは息子を侮辱罪などの罪状で検察に告訴状を出している(Hace dos meses, la artista presentó una demanda contra su hijo por injurias, entre otros delitos)というのだから、まぁ、母子関係は完全に破綻していて、そのドタバタ肉親劇の中で、フアン・カルロスがかつての脇の甘さを改めてさらす羽目になってしまった。
加えて、上皇が来年の11月13日に自らの自伝(autobiografía)とも言える回顧録(memoria)を出版するというニュースが明らかになった翌日に、スキャンダラスな写真数枚が雑誌社に持ち込まれた(Las imágenes llegan un día después de que se conociera la noticia de que el rey emérito va a publicar sus memorias)というのだから、最悪のタイミング(か、考え方や今後の振舞い方によっては、最良のタイミングにもならなくもない)。
なお、自伝回顧録のタイトルはフランス語で『Réconciliation』となるようで、その意味するところは「和解」。
果たして、上皇は息子夫婦や年頃の孫娘たち、そして、何より、別居中のソフィア皇后(reina emérita Sofía)と和解できるのかしらん。
写真はフアン・カルロス1世。