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亜鉛でコロナウィルスの症状改善と予防

亜鉛のサプリメントを摂取することでコロナウィルスの症状の改善と予防が期待できる内容の2つの学術論文を紹介します。 その文献から今できる具体策をまとめました。 論文の発行日は2021年2月と2021年7月です。ほぼ最新の情報です。 文献の入手先は信憑性の高い米国・国立生物工学情報センターのライブラリーです。

結論

2つの論文ではコロナウィルスCOVID-19の治療においては、治療法または予防法の一環として亜鉛を取り入れることが強く推奨されています。

治療法または予防法のセルフケアとして亜鉛のサプリメントを飲みましょう。
1日10㎎
です。 亜鉛だけの成分のサプリメントを飲んで下さい。亜鉛サプリメントは安価なので、費用は一日10円程です。

PMID: 33458853からの引用
亜鉛がインフルエンザ、ライノウイルス、コロナウイルスなどのウイルス性疾患の治療に抗ウイルス剤として有用であることから、亜鉛がCOVID-19の治療に有益な役割を果たし、応用できる可能性を強く示唆していることである。したがって、現在のCOVID-19の治療においては、治療法または予防法の一環として亜鉛を取り入れることが強く推奨されます

亜鉛サプリメントの注意点 

亜鉛サプリメントを購入時の注意点があります。 亜鉛の他に銅も入っているサプリメントがあります。 それはダメです。 銅は普段の食生活で十分に取れています。 サプリメントから更に銅を摂取すると過剰摂取になります。銅の過剰摂取は脳の海馬に蓄積して脳細胞を損傷すると言われています。 認知症の危険性を高めます。

どうしても亜鉛単独のサプリメントが入手できない場合は、コロナウイルスの症状を改善する短期決戦(最大でも4週間程度)の目的で亜鉛+銅のサプリメントを使うしかありません。 使用期間は短期だけです。

現在のコロナウィルスの感染時の治療法

コロナウィルスの治療法には決め手がないのが実情です。 発病すると最初は隔離です。自宅であったり、ホテルで隔離します。そこで行うのは検温だけで、安静以外の特別な治療は行いません。 

自然治癒力による回復を待つことになります。 そのまま治る人もいますが、症状が悪化して病院に入院することになります。その症状の悪化を少しでも減らし病院の負担を減らすためにも、医療崩壊の予防の為にも:

自宅隔離、ホテル隔離で安静以外の特別な治療がないのであれば、亜鉛サプリメントを飲みましょう。 費用も2週間飲んでも140円にしかなりません。
副作用は極めて少なく限定的です。

費用対効果が極めて高いです。 

詳細な「コロナウイルスと亜鉛」の私の記事

実は今回の2つの論文と同じような内容の記事を1年以上前に書いております。 私が亜鉛の記事を書いた時点では、コロナウイルスに対する知識も少なかったので、内容は亜鉛不足と亜鉛の効果(免疫力アップ)の視点で書きました。 亜鉛を摂取してコロナウイルスの症状を改善する方法です。

当時は検索してもコロナウイルスと亜鉛を関係つける記事はいっさい見つけることができませんでしたので書きました。

記事では分かり易くコロナウイルスの症状の改善の為に亜鉛の摂取を説明しています。 ぜひ読んで下さい。

私の「コロナウイルス、インフルエンザ、ガンの鍼灸施術
第3回 亜鉛不足を解消して免疫を高めるセルフケア」

作成 2020/04/27

ナイジェリア発の論文の卓越性

今回の論文の1つはナイジェリア、イバダンのイバダン大学獣医学部獣医生理学および生化学科によって書かれています。 

ナイジェリアからの論文は最新のコロナウイルスの病理と亜鉛の関係がしっかり書かれています。 その点が優れています。 特に肺の症状を改善できる点がしっかり書かれています。

その一部を引用すれば

PMID: 33458853からの引用
血清亜鉛濃度は、高亜鉛レベルが人工呼吸器による損傷に対する肺の耐性を改善することが示されているため、健康な肺機能と正の相関があります。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)のex vivoモデルでは、亜鉛レベルの低下が気道の上皮の漏出を悪化させることが報告されています。

さらに、亜鉛補給は、急性肺損傷のインビボマウスモデルにおいて肺の完全性を改善することが報告されている。

したがって、コロナウイルスによる感染は、繊毛上皮の損傷および粘液線毛クリアランスの最終的な障害を伴う繊毛運動障害を引き起こすことが報告されている。

亜鉛の生理学的濃度が毛様体のうなり頻度を増加させ、それによってCOVID-19による肺の感染を防ぐことに注意することは特に重要です。

さらに重要なことに、持続性の低血清亜鉛が重症患者で報告されており、これは再発性敗血症と関連しており、敗血症による死亡率と逆相関しており、COVID-19療法における亜鉛補給の重要性を強調しています

また重度の基礎疾患を持つ患者にとっての朗報もあります。

亜鉛の免疫調節作用は、合併症を持つ患者や重度の基礎疾患を持つ患者にとって大きなメリットとなるでしょう。興味深いことに、亜鉛の補給は、アンジオテンシン変換酵素2(ACE-2)の発現を減少させ、その結果、ウイルスの宿主細胞への侵入を減少させる可能性がある。

これ以上の詳しい内容は実際の論文を読んで下さい。 参照リスト内にURLを記しました。


ナイジェリアのコロナウィイルスの今

今回の論文の著者達の国であるナイジェリアのコロナウィルスの状況を調べました。

人口は2億人でアフリカ最大で、世界でも第7位です。

総感染者数     17万人  100万人当たり  814人
死者数       2139人   100万人当たり  10人

ワクチン接種率  1.3%

日本の総感染者数:      87万人、   米国:3500万人
日本の総死者数:     1万5千人、  米国:62万7千人
日本の100万人当たりの死者数120人、  米国1883人

このデータと比較すると感染者数も死者数も、ワクチン接種数も極めて少ないです。 ナイジェリアの医療統計データを信じると100万人当たり死者数は日本の10分の1以下です。 

日本と比較して十分な医療体制があると言えないナイジェリアのコロナウイス感染者数と死者とが少ないので、ナイジェリアのコロナウイスに対する施策が参考になる可能性があります。

2つ目の論文について

2つ目の論文はカリフォルニア州ヒルズボローの感染症専門医のMiklos P. Salgo博士により書かれています。

Miklos P. Salgo博士の論文の一部の内容が私の記事の内容とよく似ています。 その点が気になります。

それ以外で参考になる部分を引用すると、亜鉛欠乏症の人の症状の重症化のリスクが高いといっています。

疾患の進行や死亡のリスクが高い個人は男性である、65歳以上年齢、少数人種や民族がCOVID-19を収縮する危険性が高いと感染後にある。

また、高血圧を発症したり、重度の高血圧に進行したりするリスクも高くなります。これらの同じグループは、ACE2欠乏症の発生率が高いことも示されており、ACE2欠乏症がCOVIDへの反応と高血圧の発症に関与していることを示唆しています。COVID-19と亜鉛欠乏症のリスクグループは大部分が重複しています


亜鉛欠乏症に対して早期に亜鉛補給が効果が期待できる。 遅いと手遅れになる。

亜鉛欠乏症の補充のための亜鉛補給は、ACE2とACE2軸を維持または補充するために、早期に投与された場合に最も有益であると期待されます。「転換点」の急激な悪化後の遅発性投与は、炎症誘発性のAng II「馬」がすでに「ことわざの納屋から出ている」ため、成功の可能性を減少させた可能性があります。


長期の合併症にも効果が期待できると言っています。

COVID-19長期合併症
CDCは、感染後数週間から数ヶ月続く一部の患者に見られる広範囲の長期合併症について説明しています]。合併症には、心血管の炎症(上記の川崎病も参照)、肺の異常、発疹、脱毛、嗅覚、味覚の問題が含まれます。これらのいくつかは、亜鉛欠乏症の症状を彷彿とさせます(以下を参照)。これらの長期合併症のある患者には、亜鉛の状態の評価を検討する必要があります。不足していることがわかった人のための亜鉛補給は有益かもしれません。

最近の研究では亜鉛の効果は示唆されているがはっきりしていない。

最近の研究
アレンツら。[ 50 ]は、8つのデータベースと4つの臨床試験レジストリの文献検索を実施し、1627件の関心のある記録を作成しました。彼らは、SARS-CoV-2感染の予防または治療に対する亜鉛の利点の直接的な証拠はまだ利用できないと要約しました。しかし、文献からの間接的な証拠は、亜鉛補給が高齢患者や亜鉛欠乏に関連することが知られている慢性状態の患者のSARS-CoV-2の「リスク、期間、重症度」を軽減するのに役立つ可能性があることを示唆しています。彼らは、これらの高リスクの個人は、COVID-19臨床検査の一部として亜鉛状態の評価を受けるべきであると示唆しています。亜鉛レベルが低いか境界線にあることがわかった人、または亜鉛の摂取量が不十分または過剰である証拠がある人は、亜鉛補給を検討する必要があります。

トーマス氏のよる評価では亜鉛の効果を明確に示すことができなかった。

トーマスらは]新たに診断された214人の外来患者を、10日間の治療でオープンラベル亜鉛(1日50mgのグルコン酸亜鉛)、アスコルビン酸、またはその両方にランダム化した。治療と入院の間で症状が50%減少するまでの時間に有意差はなく、死亡は治療間で差がありませんでした。

10日間の治療期間が不十分だった可能性があります。この研究は外来患者に限定されていました。これは、亜鉛補給の恩恵を受ける可能性が最も高い亜鉛欠乏患者の過小評価に不注意につながった可能性があります。


この2番目の論文から得られることは

亜鉛不足の症状がでているなら亜鉛の摂取は効果が期待できる
亜鉛不足の症状は
心血管の炎症、肺の異常、発疹、脱毛、嗅覚、味覚の問題です。


参照

1)J Food Biochem. 2021 Feb; 45(2): 
PMCID: PMC7995057        PMID: 33458853
Potential health benefits of zinc supplementation for the management of COVID‐19 pandemic
COVID-19パンデミックの管理のための亜鉛補給の潜在的な健康効果
著者:ナイジェリア、イバダンのイバダン大学獣医学部獣医生理学および生化学科




2)COVID-19: Zinc and Angiotensin-Converting Enzyme 2 (ACE2) Deficiencies as Determinants of Risk and Severity of Disease: A Narrative Review
PMCID: PMC8273847 PMID: 34251655
Miklos P. Salgo
Miklos P. Salgo博士は、カリフォルニア州ヒルズボローの感染症専門医です。彼はNYU医学部で医学の学位を取得し、20年以上実践されています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34251655/


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