見出し画像

女性の中年の危機(ミッドライフ・クライシス)をどう乗り越えるか?

「自分の人生って何だったんだろう」

「これから何のために生きたらいいのだろう」

こうした悩みは、
仕事や恋愛という特定のものではなく
「人生への迷い」「人生の悩み」です。


大人になってから
こうして自分の人生について迷う時期が
2度、訪れます。


1度目は、20代後半から30代前半。

社会に出て数年経ち、
結婚や昇進などのライフイベントもあり
自分の人生について迷いが生まれます。

2度目が今回のテーマ
40代から50代に訪れる
「中年の危機」(ミッドライフ・クライシス)
です。

ある心理学者によれば
80%の人がこの心の危機を経験する
と言います。

そして、
20代30代を順風満帆に過ごした人でも
「中年の危機」に陥ることがあります。

この記事では
私が相談を受けることが多い
女性の「中年の危機」の特徴と
その乗り越え方
についてご紹介します。




「中年の危機」とは何か?


「中年の危機」とは、
人生の中間地点で経験するさまざまな悩みや葛藤
を指します。

ミッドライフ・クライシス、
またはミドルエイジ・クライシス
を翻訳した言葉です。

元々は40代前後に起こるものとされていましたが、
寿命の延長や晩婚化、ライフスタイルの多様化で
現代では年齢幅は広がっています。

特に、40代〜50代に悩む方が多いと感じます。


どのような悩みがあるのか?


「中年の危機」にあたる方のお悩みは
状況によっても変わってきますが、
以下のようなものです。

例えば仕事の面では
「毎日同じことの繰り返しで、仕事にやりがいを感じられない。」
「このままこの仕事を定年まで続けていいの?」
「若い人の方が優秀で、私なんてもうダメかもって思う。」

人間関係の面では
「昔のように友人と気軽に会えなくなってしまって寂しい。」
「誰とも深く関わることができず、孤独感を感じる。」

家庭の面では
「子供が巣立って時間ができたけど、何をしていいのかわからない。」
「親の介護が大変で、自分の時間を楽しむ余裕がない。」

といった悩みを感じる方が多いです。

また、これ以外にも
「これといった趣味がなくて、毎日にハリがない。」
「今さらと思ってしまい、新しいことを始めるのが怖い。」
「もっと自分らしく生きたいけど、どうすればいいのかわからない。」

こうしたお悩みもお聴きします。


なぜ「中年の危機」になるのか?


では、なぜ40代〜50代に
こうした迷いや葛藤が
生まれてくるのでしょうか?

①生物学的な要因

まずは生物学的要因です。

40代は働き盛りとも言われますが、
20代の頃と比べれば緩やかに
体力は落ちています。

50代になると、
筋肉量の低下も起こり
「体力の衰え」を感じます。

そのほか、体の不調も表面化してきて
これまでと同じ働き方
同じ生活は難しくなってきます。

さらに
女性特有のものとして
更年期に伴うホルモンバランスの変化
があります。

個人差も大きいですが、
「疲れやすい」「怒りやすくなる」
「寝つきが悪い」などの症状が起こり
生活面での悩みも生まれてきます。

こうした身体面の変化に伴い
「これまでとは違う生き方」を
考えざるを得なくなってきます。


②社会的な要因

次に社会的な要因です。

こちらの方が
人により状況はさまざまですが、
代表的なものは、以下の通りです。

・子どもの独立
・親の介護
・社会の変化への適応
(デジタル化、常識の変化など)
・キャリアの天井

こうした
環境の変化により悩みや葛藤が生まれ、
自分の人生について考え直したくなります。


③精神的な要因

40代から50代は
人生の折り返し地点」と呼ばれます。

寿命が80年とすれば40歳で折り返し
人生100年時代と考えれば50歳で折り返し。

老後が近くに見えてきて、
これまでの人生で得てきたもの
これからの人生で成したいことなど

人生について深く考える気持ちが
強くなってくるのです。

また、
さまざまな経験を経て、
若い頃とは違う価値観が生まれてきている
場合もあります。

価値観とは
「何を大切に生きたいか」という見方のこと。

大切なことが変われば、
人生の優先順位が変わり、
毎日やることが変わります。

若い頃とは違う価値観で
新たな人生を歩みたい気持ちも
生まれてきます。


「中年の危機」を放っておくと?


心理学者ダニエル・レヴィンソン*によれば、
ミッド・ライフ・クライシスを経験する
40代〜50代は、80%
とのことです。

この数字を見ると
「なんだみんな悩んでるんじゃないか」
と思われるかもしれません。

しかし、80%といっても
その悩みの程度は本当に様々です。

仕事をがんばっているうちに
悩みが消えていく人もいれば、

迷いや葛藤が消えずに
心に不調をきたしたり、

人によってはお酒など
何かに依存してしまう場合もあります。


自然に短い期間で立ち直れれば良いのですが、
人によっては長期間になることもあります。

金八先生で有名な武田鉄矢さんは
20年にも渡って不安な状態に
苦しんだと言います。

*ダニエル・レヴィンソン(1992)『ライフサイクルの心理学』講談社学術文庫


女性の「中年の危機」の乗り越え方


では、こうした
「中年の危機」になってしまったら
どう乗り越えたらいいのでしょうか?


私自身は、まだ30代で、
「中年の危機」は経験しておりません。

しかし、
「人生4分の1の危機」と呼ばれる
クォーターライフ・クライシスで
悩み迷った経験があります。

時期は違えど、
本質的には同じ「危機」です。

そこから立ち直った経験から
この「危機」を乗り越えるには
2つのことが必要だと確信しています。


1つ目は、
「人生の方向」を再設定することです。

もちろん、
この「危機」に至るまでに
あなたが歩んできた人生の方向があります。

その方向に不安が生まれているから、
今後の人生に迷いが生まれている
のです。

ですから、まずすべきなのは
「自分がどう生きたいのか」
「どんな人間でありたいのか」
という方向性
を明確にすることです。

それは、
「お金持ちになる」「美しくなる」
といった目標(ゴール)とは違います。

ゴールは、達成すればおしまいですが、
方向は、一生かけて継続するものです。

そうした人生の方向を
改めて設定し直すこと、
明確に言葉にすることが必要です。

「今のあなただから」見つけられる
人生の方向があるはずです。


2つ目は、
心との付き合い方を学ぶことです。

ミッドライフクライシスになる方は
とても責任感の強い人が多いです。

重要な仕事を任されていたり
大切な子どもを心を込めて育てていたりします。

そのような方が、たとえば
仕事で後任の人に任せる、定年が見えてきた
子どもが独り立ちした

そうした状況になった時に
自分の存在意義が失われたように感じ
心のバランスを崩してしまうことも多いです。

その時、これまでのように
自分に厳しく接して踏ん張ろうとすると
心は不調に陥ってしまいます。

特に更年期によるホルモンバランスの変化は、
感情の浮き沈みにつながりやすいです。

そうした感情の浮き沈みに
自分が振りまわされないためにも

不安や焦り、喪失感などを感じている
自分の心とうまく付き合っていく方法を
学んで身につける必要があります。


まとめ


  1. 「中年の危機」とは、
    人生の中間地点で経験するさまざまな悩みや葛藤である。
    特に、40代〜50代に悩む方が多い。

  2. 仕事、人間関係、家庭といったさまざまな面で
    悩みや不安を感じる。

  3. 生物学的要因、社会的要因、精神的要因によって
    「中年の危機」が起こってくる。
    特に女性の場合は、更年期の身体の変化や
    家庭面での変化の影響が大きい。

  4. 「中年の危機」を放っておくと
    心の不調や依存症、長期化などにつながる。

  5. 「中年の危機」を乗り越えるには
    ①人生の方向を再設定すること
    ②心との付き合い方を学ぶこと
    の2つが必要。


おわりに

最後までお読みいただきありがとうございます!


私は
今回の記事のようなミッドライフ・クライシスと
クォーターライフ・クライシスを
「人生迷子」と定義しております。


よろしければ、
自己紹介も兼ねたこちらの記事も
ご覧ください。


そして、そうした
人生迷子で苦しむ方を
一人でも減らしたいという想いから

人生の方向を見つけることと
心との付き合い方を身につけることの
2つを1つのプログラムでサポートしています。

人生の指針を見つけたい方へ
提供している具体的なプログラムが
こちらです。

スキ、コメント、シェア
とっても励みになります!

いいなと思ったら応援しよう!

かふぃ
よろしければサポートをお願いします!いただいたサポートは活動費に使わせていただきます。