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治りたくて原因追究しているのに、突き止められないなら【健康エッセイ】


眼瞼けいれんになってすぐの頃から、私は症状記録をつけ始めました。

2007年のことです。

昨年、それらを表に打ち込んで、まとめてみました。


・昔の症状を思い出し始めた



久しぶりに一枚一枚の記録を眺めると、あらゆる症状が書き留めてありました。

・座っていると上体が崩れて支えられない

・喉が詰まって声が出なくなった

・顔面がひきつれる

などなど。


それらを無心で打ち込む日がつづく。

そうする間、ときどき意識が違うところに飛ぶ時間があって。

ジストニアになってからの日々。
ジストニアになる前の日々。

あらゆる記憶が頭の中に浮かんできました。

手はキーボードを打っているのだけれど、頭が別のところにあるといった感じです。

その中でふと、高校生あたりから
座りづらくなった記憶
も、よみがえってきました。

座っていると右の骨盤がグッと持ち上がるようになって、右の脇腹から背中あたりに痛みが出たり、脚の付け根がつりそうになったりしていたのです。

けれど、これを思い出したからと言って、すぐにジストニアとは結びつきませんでした。



・昔の症状は症状として認識できていなかった



気づかないまま、引き続き症状を表に打ち込む作業を続けました。

それから数日後。

ここでようやく、過去のあらゆる違和感とジストニアが結びつき始めたのです。

きっかけは、生後間もない頃にあった首の症状を思い出したとき

ひとたび気づけると、今度はあらゆる過去の違和感とジストニアが結びつき始めるから不思議です。

・カラオケに行くと、喉が詰まると感じていたこと

・眩しくて顔面が硬直したこと

・笑うときに首の後ろが強張る感覚があったこと


そのほか、色々なことを思い出して。

やっと、昔からジストニア的症状があったと自覚できるようになりました。

ジストニアと診断されてから、15年以上の歳月がかかりました。

どうして、こんなにも気づけなかったのだろう。

盲点となっていたのは、先入観だと思います。

私は、ジストニアになる前の体の違和感を症状として認識できていなかったのです。

痛みやかゆみといった、苦痛や不快と感じるものが症状だと思っていたから。

一方、姿勢が取りづらいとか喉が詰まるといったものは、癖とか苦手なものとして捉えていました。

だから、私の中の症状リストには
含まれていませんでした。




・癖や体質まで拾い上げることが大事


今よりも心地よく生きたい。

少しでも回復したい。

そういう気持ちがある場合、私は、過去までさかのぼって原因追求することが大事だと考えています。

やはり、過去の積み重ねがあって
今があると思うから。

過去の問題を取り除けたら、今も変わってくると思うから。

でも、それを追求するためには、
いつから具合が悪くなったのか
知る必要があるのですよね。

そしてこれが簡単なようで、実は難しくて。

明らかに症状として認識できるものならば分かりやすい。

一方、私のように癖・不得意・体質とかで片付けようと思えばできるものは、見落とされやすい

だからいくら原因を探したくても、
なかなか探せないことになるのだと思います。

でも、昔から何となく引っかかることがあったならば、そこもちゃんと意識するようにしてくださいね。

この動作、何となく昔から苦手だったんだよな。

昔から何か変な感じがしてたんだよな。

そういうことを思うということは、
体が不自然だと感じているからだと思います。

単なる癖とか体質で片付けられるものならば、気になったりしないはず。

体が発する声にならないたくさんの声を一つ一つていねいに、拾い上げてみてください。

きっと、そうすることで、少しずつでも解決の糸口が見えてくると思います。

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頑張りたい理由がある人へ | ジストニア体験者・克服研究家 永松ひさこ
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