きれいなおんぷ
1番きれいなおんぷ
探しに行った
遠くに出かければいいってもんじゃない
光の波長がプリズムをけとばして
目玉にシュートをきめた
ツワブキの葉のうえに虹の雫
きっと ここをくぐって
いぬ小屋のジョンのうめた骨を
ならせば
ジョンは吠えるよ
「ねいろは考えるもんじゃないよ」って
いくら あの丘の楠のハンモックで
風に吹かれても
南十字のおんぷはおちてこない
ひとにぎりのまごころを
おばあちゃんにとどけたら
傘をさした郵便屋さんがとどけてくれるよ
角のとれたヒシガタの
すんだ半透明のおんぷをね