コーヒーブームに立ち向かう中国お茶業界の商品ラインナップ
中国がコーヒー飲み始めてコーヒー豆の値段が上がってる!
そんな噂聞いたことないでしょうか?どうやら概ね事実のようです。
今年上海に行った時も、やたらオシャレなカフェが増えていて驚きました。
ワールドコーヒーポータルによると、中国のコーヒーショップの数は2023年だけで58%増加して5万店となり、アメリカを抜いて世界一になったとのことです。
立役者のラッキンコーヒーについてはこちらの記事が明るいのでそちらを拝見してください。いち早く時代のニーズを掴み、店舗にこだわるスタバを追い越してコーヒースタンドとモバイルオーダーを拡充して店舗数を広げています。
また、同時にココナッツラテなどの新しいコーヒー飲料の開発も惜しみなく行い、ココナッツラテは王道スタンダードに、白酒と組み合わせた「マオタイラテ」も爆発的ヒットとなり、中国らしい味を開発し続けることで世の中の注目を集め続けています。
そんな中、お茶の国中国のお茶業界はどうなっているかというと、22年のデータですが、お茶もコーヒーも同様に伸びています。
以下のグラフの赤がお茶、黄色がコーヒーなんですが、確かに黄色の伸びがすごい。中国のコーヒー産業の規模は2022年に2007億元に達し、2025年には産業規模が3693億元に達すると予想されています。
それでもお茶がこんなに強いのは「ミルクティー」の底力と言えます。日本で言うと抹茶系のドリンクの種類が多い、みたいな感じです。
鉄観音ミルクティー、ジャスミンミルクティー、ウーロンミルクティーなどの細かいミルクティーの違いがそれぞれあって、そして全部茶葉の香りがしっかり立って美味いんですよ!ちゃんと無糖を選択するとスッキリした味を楽しめるもんで、私も相当飲みました。
日本で言うほうじ茶ラテみたいな。そば茶ラテとか玄米茶ラテとか見たこと無いなそういえば…
今の中国は、まだまだお茶やコーヒーのカルチャーが根付いているとは言えなく、この記事によると、2022年の現地提供の1人当たりのドリンク消費は中国が18杯で、日本の約1/9の数字だということで、まだまだ伸びしろにあふれていると言えます。
そして、若者は「早C午T(朝にコーヒー午後にお茶)」、という習慣が根付いているとも言っています。
そんなお茶業界で最近注目されているのは「茶+」という概念です。
お茶と焼き菓子、お茶とパン、お茶とケーキ、などの我々にとっては割と当たり前の組み合わせが今中国で人気になっているのです。
ここから、個人的には洋風スイーツのブームが、近々ドカンと中国で勢い増していくのではないかなと思います。日本で言うコンビニスイーツやケーキ、パフェカルチャーはまだまだ中国弱いので、こういったメーカーさんは中国飲食でのチャンスは大きいと思います。
元々ミルクティーではない普通の緑茶や紅茶にフルーツ、という組み合わせが中国では普遍的だったのですが(ゆえに糖分控えめ健康体)、最近はめっきり糖分過多になってきました。
より戻しとして、減糖や無糖、健康茶ブームが来ています。
70%の消費者が、無添加で体の負担の少ないものを好み、甘すぎず、お茶の品質にこだわったものを飲みたいというインサイトが見て撮れます。
養生茶という概念も復刻しており、中医学における疲労回復や体を暖める効能のある飲物を取り入れたお茶を選択する人も多いです。
今まさに好まれている「金銀花」は風邪や喉の痛み、熱中症の予防、消化器の問題などに効くとされ、漢方薬の原料としても使われています。それをお茶の主要フレーバーとして提供しているのです。
オフィスライフや休日のリラックスにぴったりの数百円の贅沢は、これからの時代も廃れることなく伸びていくと思われます。
今後中国でどんな組み合わせの飲み物が生まれるのか、楽しみです。
本日はここまで。謝謝閲読!
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