【徹底解説】フォートナイトの何がすごかったのか？ゲームコミュニティが生み出した新たな“遊び場”と文化について

2021年11月3日 14:25

この記事は、半年ぐらいまえに作った動画をnote化したモノです。

Apexはオワコン？全人類がフォートナイトをやるべきだった理由7つ

昨今はApexがばちくそ流行っておりますが、「フォートナイト」は、新しい“遊び場”として、ゲームである以上に“文化”として、むちゃくちゃおもしろかったんですよ！！！！！！！！！！！！！

もちろん2年間ぐらいは全世界で流行っていたし、国内でもYouTubeで何十万、何百万って再生される動画がボコボコあって覇権だった時期もあるし、HIKAKINさんだって熱心にプレイしていた時期もありました。

なので、「フォートナイト」のなにがそんなにおもしろかったのか？っていう解説動画を改めてテキストでも残そうと思います。が、そこまでガッツリやるつもりはないので、動画のスクショ多用しまくってますので、そこはすいません...！！！（90%ぐらい動画の内容そのままです）

■トピック
１．建築という新しい戦闘システム
２．クリエイティブモードという遊び
３．バーチャル空間としてのフォートナイト
４．ゲーム実況者とリプレイ機能
５．クリエイターサポートと運営Epic
６．ワンタイムイベントと“考察”という物語
７．？？？？？？？？？？？

１．建築という新しい戦闘システム

まずそもそもゲームシステムがおもしろいです！

フォートナイトはシューティングゲームのバトロワっていう認識だと思うけど、「建築」っていう要素があることで、なんかもうそれどころじゃないわけですよ。

被弾を避けるために自分と相手の間に建築を置くんですけど、それがもうどんどんどんどん進化しててむちゃくちゃおもしろいです。

さらに建築の特徴として、
・"編集"で建築のかたちを変えることができる
・相手の建築は"編集"できない

っていうのがありまして、
つまり、相手より先に建築を置いた方が有利なんですよ。

その結果なにが起きるかっていうと、

これですよ。

戦闘の中で建築のかたちを変化させながら、自分が有利になるように守備と攻撃を行なう。

この「建築」による瞬時の駆け引きがほかのゲームにはない緊張感を生み、この駆け引きに勝てたときは快感でほんとに脳みそから変な汁が出まくるんですよ。シューティングゲームのバトロワですが、格ゲーにも近いのかもしれないですね。

しかも、その新しさゆえに日々今までにない闘い方が研究され生み出され、戦略が変わり、まじで飽きないです。

根本的にゲームとしておもしろいです。

２．クリエイティブモードという遊び

はい！次の理由、クリエイティブモードの存在ですね。「マイクラのパクリゲーじゃん」って言われる理由でもあります（そこは認めざるを得ない）。

フォートナイトも、ゲーム内でユーザーが自分でマップ（＝ワールドあるいはゲーム）を作れて、それをほかのユーザーに共有できるんですよ。

例えば、

全然知らない赤の他人が作ったマップでも遊べます。

その中でも「練習マップ」っていう概念がむちゃくちゃいいんですよ。

競技の本質って、「反復と実践」だと個人的には思ってるんですけど、上手くなるためにいま自分にどんな練習が必要かを考えて、フォートナイトではそれを練習するためのマップを自分で作ることができる。

あるいは、ほかのユーザーが作ったマップでいい練習マップがあればそこで勝手に練習できる、という素晴らしさ。場合によっては巷で有名な練習マップとかも出てくるわけです。

例えば、
・エイム練習マップ（https://youtu.be/_c6aj_wzRvo）
・建築編集練習マップ（https://youtu.be/DnMQOEuIEmc）
・建築練習マップ（https://youtu.be/aiClq0TRVbs）
・建築バトル（https://youtu.be/QFiFvNknPsw ）
・Box Fight（https://youtu.be/JSF3HWTwAcg）
・Zone Wars（https://youtu.be/b8Y8mCfWYEo）
等々...

「建築バトル」「Box Fight」「Zone Wars」も１ユーザーが作ったマップであり、ゲームルールであり、練習であり、“遊び”なんですよ。

インターネット登場以降の、ニコニコ動画とかYouTubeとかに続くようなCGMのかたちとしても、こんなおもしろい“遊び場”はないんですよほんと。

３．バーチャル空間としてのフォートナイト

“バーチャル”というキーワードとしてもフォートナイトはおもしろいです。

コロナの影響もあり、“バーチャル”が注目を集めていますが、アニメや漫画、音楽、YouTubeといったこれまでのカルチャーと、バーチャルの違いって「“空間”の創造と共有（そしてそこで遊ぶこと）」にあると思ってます。

バーチャルSNSの代表格であるVRChatやClusterなんかでもユーザーがワールドを作って共有して遊んでるわけですよ。

さっき話したフォートナイトのクリエイティブモードはまさにバーチャル時代の遊び方であり、その先駆けのひとつでもあると思います（もちろんマイクラに足を向けて寝れません）。

あとはまあもうみなさんご存知、マシュメロやトラヴィススコットのバーチャルライブとか、フォートナイト内で映画鑑賞会が開催されたりとか、

この後日本時間5月22日午前9:00より、パーティーロイヤルのビッグ・スクリーンにて公開されるChristopher Nolanの最新映画「TENET」のトレーラーのワールドプレミアを観賞しよう！ pic.twitter.com/folDq6rJNz
— フォートナイト (@FortniteJP) May 21, 2020

ユーザーがつくるバーチャル空間だけじゃなくてフォートナイトの運営としても、バーチャル的なコンテンツに力を入れているっていうのもおもしろいとこですよね。

つまり、いま注目を集めていて、今後世界のスタンダードになり得るかもしれないバーチャル的な何かの最先端のひとつを体験できるってことなんですよ。

まじでむちゃくちゃワクワクするじゃないですか。

バチバチにフォートナイトで勝った負けたをやるのもいいし、その上でしかも、バーチャル的なコンテンツも楽しめるっていうむちゃくちゃ贅沢な体験ですよ。

４．ゲーム実況者とリプレイ機能

次の話がリプレイ機能について、です。

ユーザーのプレイ内容を360度どこでもリプレイすることができる機能です。

いろんな視点に切り替えも可能で、PCとかの画面録画機能を使えば、ゲーム内で撮影みたいなことができます。

・ゲームプレイ視点

・三人称視点

・ドローン追尾視点

・ドローンアタッチ視点

・ドローンフリー視点

※リプレイ機能はこの動画がわかりやすい

バトロワのブームは、ゲーム実況との相性のよさが大きかったと思うんですけど、フォートナイトはさらに、リプレイ機能によって、ゲームのプレイ画面を動画化する時代からゲームの世界に入ってそこで撮影を行なって動画化する時代に変えたんですよ。

フォートナイトで大きく伸びたオサムさんはこのリプレイ機能を上手く使ってたゲーム実況者ですね。

ほかだと、
カッコいいダンス動画を作ってるあれ。さんとか

ドキュメンタリーっぽい（？）感じで考察動画を作ってるシプルさんとか

あと、おれんじ君がまじでむちゃくちゃ最高で、とりあえず、この動画 ↓ のオープニングだけでも観てくれたら、「これぞリプレイ機能のおもしろさ！」っていう感じで、がちでハッピーな気持ちになれるんでぜひ観てください。

で、しかも！
ここでさっき話したクリエイティブモードを組み合わせることで、雪山とか砂漠とか近未来都市みたいな非現実的な空間とか、自分が撮りたいありとあらゆる場所で撮影ができるようになるんですよ。

例えば、「千と千尋の神隠し」の世界をフォートナイトで再現したマップがあるんですけど、そこで「千と千尋の神隠し」の物語をリプレイ機能を使って再現した動画があったりするんですよ。

※この動画は2000万回再生突破してて、フォートナイト云々というより、YouTube史に残るバカおもろい動画なのでオススメです！！

お金ないけどカット割りとか映像の勉強がしたい人にとっては、すごくいいツールのひとつだと思うんですよね。

だって、一個人が近未来の世界で撮影をするってむちゃくちゃハードル高いじゃないですか？

なんていうか、
基本無料の撮影ソフト
って考えると、むちゃくちゃ可能性あると思うんですよね.。

個人的にゲームと動画っていう関係性をより発展させうる機能だとおもうので、今後リリースされるほかのゲームにも実装されてほしいです。

上記で紹介したように、いろんなクリエイターがそれぞれのスタンスで幅広い動画を投稿していて、ほんとに素晴らしい機能なんですよ。

５．クリエイターサポートと運営Epic

次にフォートナイトの特徴としては、「クリエイターサポート」っていうシステムがあります。

ユーザーが好きなクリエイターをクリサポすると、ゲーム内でなにか購入することで、その購入額の何%かが運営からクリエイターに還元されるというシステム。

これすごくないですか？

スキンの購入とか迷ったときに「ああ、、でもこれを購入することで推しにもお金がいくから買っちゃうか！」って財布の紐が緩くなりますまじで。

現状、いわゆるマネタイズ（お金儲け）しようと思ったら、
ユーザーから直接課金
あるいは、広告収入の大きく2つ
そこに加えて、ユーザーの購入でも利益がーってこれもうむちゃくちゃおもしろい仕組みですよね。

例えば、しかも、さっきの話のように、バーチャルが当たり前になる世界が訪れたとして、そこのVR空間で何かを購入したら、好きなクリエイターに利益が還元される世界に今後なるかもしれない。

いわゆるみんな大好きメタバースですね！

で、もっとおもしろいのは、フォートナイトの運営をやっているEpicさんって、Unreal Engineっていうゲームエンジンの開発会社でもあるんですよ。

現状のVRコンテンツって、Unityっていうゲームエンジンか、このUnreal Engineが代表的なツールで、つまり、もしもVR空間で生活するみたいな世界になったら自分の身の回りのものがUnreal Engineで構築されてるっていう可能性もあるわけで。

フォートナイトがバーチャルの実験場だとすれば、クリサポがVR世界のスタンダードになる未来もワンチャンあると思ってます。

フォートナイトがおもしろいのはそのクリサポっていうシステムの新しさに加えて、そもそも運営のEpicさんが、ゲームメーカーっていう枠を越えた影響力の大きい会社っていうこともあるかなと思います。

６．ワンタイムイベントと“考察”という物語

フォートナイトはバトロワなんだけど、実は物語性があるんですよ。
っていうのも、わかりやすく物語を提示するっていう感じではなくて、マップの変化とかスキンの追加とか、ロード画面なんかに物語のヒントが散りばめられていて、こういうストーリーなんじゃないかっていう考察を楽しむことができるんです。

で、その結果、何が生まれるかっていうと、考察系ゲーム実況者っていうクリエイターの登場ですね。

代表的なとこだと、さっきちらっと名前を挙げたシプルさんとかたくまんさんとか、キャプテンしょーたさんも時々動画を上げてますね。

※昔はらぜんさんっていう神話とかと紐づけながら考察するひともいたんですけど、どっか行っちゃいましたね...

まあ、ようはストーリー考察を動画にするんですけど、考察って、話してる内容は人それぞれなんですよね。

なので、おおげさにいえば、考察者ごとに物語が生まれるんですよ。

ゲームで物語を描こうと思ったら、マルチエンディングはさておき、物語ってひとつなんですけどそれを物語をわかりやすく見せずに、ユーザーに考察させることで、いろんなストーリーの動画が生まれてて。

で、しかも、定期的に、ゲーム内で、そのストーリーに関連したワンタイムイベントが起きます。

それも例えば、ゲーム内のテレビに意味深な時刻が表示されたりとかワンタイムイベントを示唆するなにかしら予兆みたいなマップ変化が開催前に起きるっていうおもしろさ。

あるときはバトロワのフィールドに突如謎の穴が現れて、それこそらぜんさんがリスナー参加型の穴掘り部を結成して、10時間ぐらいひたすらみんなで穴を掘り続けるっていう配信をやったりとか。

※マップ変化を考察勢が動画のネタにしていく構図

で、そういう伏線の数々によって起こるゲーム内ワンタイムイベントが、しかも、それが、ロケットが発射されたりとか隕石が落ちてきたりとか怪獣vs巨大ロボとかまああーースケールが大きくて迫力やばくて、もう最高なんよ。

私なんかは頭使うのは苦手なんで、考察系実況者さまさまって感じで、へーなるほどなーって感じで楽しんでます。おもしろいですよ。ワンタイムはシーズンごとのお祭り騒ぎって感じで、フォートナイトの魅力のひとつですね。

７．esportsとしてのフォートナイト

フォートナイトを語るうえで、欠かせないのがesportsですよね。
こんなにフォートナイトの魅力を語り尽くして、まだそんなビッグなネタがあるんかいって思わん？？？

しかも！なんか流行ってるらしいからちょろっとなんかやってまっせーってレベルじゃなくて、2019年の世界大会は賞金総額32億円！ソロの優勝賞金は3億円！大会の観戦配信をやってるありけんさんの配信は平均同接2万人！

※第一回世界大会で優勝したBugha選手のビクロイシーンはまじで伝説級なので全人類観て...

賞金・視聴者数ともにほかのesportsタイトルと比べても、要注目のゲームのひとつです。

国内でいえば、CrazyRacoonやRiddle、GameWithを中心とした新世代のesportsプレイヤーも生まれています。

2022年はまじでワールドカップ開催してくれー！！！！！たのむー！！！！！！

しかも、いわゆるプロリーグみたいなものがなくシーズンごとの大会はオンラインで完結するので、上手ければオンライン上で誰でも成り上がることができるしお金稼げます。実際、2019年のワールドカップ以降、アマチュアから有名になって活躍するプレイや—が増えてます。

リプレイ機能で、競技シーンのプレイヤーだけじゃなくて、ほかのゲーム実況者も大会をライブ配信できたりとかハイライト動画を制作できるのも特徴のひとつで、

さらに、リプレイ機能があることで、キルシーンを動画にするKILL MONTAGEっていうのも、できる表現の幅広がるので、カッコよくていいんですよね。

！2021 MONTAGE！ pic.twitter.com/yhyhYEDo9y
— ragis (@ragisM_) December 31, 2020

※↑個人的にいちばんカッコいいと思ってるKILL MONTAGE

KILL MONTAGEは、フォートナイトに限らず、esportsプレイヤーと映像クリエイターがタッグで生み出す映像作品として、カルチャー的にも可能性があるのでもっと流行ってほし...。

あと、やっぱり、その流れを生み出すきっかけになったリズアートさんとNateさんによるKILL MONTAGEはまじでカッコよすぎて衝撃的でした...

これまで散々話してきたリプレイ機能を上手く使って映像素材を作りつつ、エフェクトやらなにやら編集技術でキルシーンをここまでカッコよく魅せられるんだっていう衝撃...

リズアートさん×Nateさんのなにがそんなにすごいのか？っていう話は別の動画で話してたりするので興味あったらぜひ観てね。

さて、以上です！

2022年はまじでワールドカップ開催してくれー！！！！！たのむー！！！！！！

あと、一応、今回は全然触れられていないけど、シンプルにやっぱゲーム実況者たちのコミュニティがバカおもろかった。当時はむちゃくちゃ勢いあったし。ボドカさんやてんちむさん、ボクシングさん、しょーじさん等々の有名実況者のほか、リズアートさんやありけんさんたちをはじめとしたありけん鯖のメンツ。この辺の動画とライブ配信はまじでほんとに無限に観てましたね...

突如始まるりょりょニキとダルビッシュのコラボ

実家から帰還したんご＾～ https://t.co/tocmiG8xqt @YouTubeより
— ニゲロオリゴ糖 (@revym92rg) January 6, 2019

※今だともう有名人のライブ配信は当たり前になったけど、2019年の正月にりょりょさんの配信に突如のダルビッシュさんが現れたときはまじでビビった

フォートナイトは当初想像していたより流行らなかったけど、いまでも全人類フォートナイトをやるべきだったと思ってる。

それはいま話してきたように、ゲームをプレイする以外にも、ここまで幅広い楽しみ方、遊び方ができるゲームはまじで人類史上初だし、しかもそれはゲームがこれまで積み上げてきた歴史の最先端でもあるし、バーチャルカルチャーのまさに入り口でもあるわけです。

フォートナイトという“遊び場”で、ユーザーも遊べるし、クリエイターも遊べるし、運営も遊んでる。日々新しいモノが生まれてワクワクするようなほんとに素晴らしいカルチャーでした。

そして、それは結局、常に新しいものを提供しようっていう更新性に対する運営のスタンスが素晴らしかったんですよ。

その象徴としては、ライブステージで開催されたマシュメロのバーチャルライブそして、その次に開催されたトラヴィススコットのバーチャルライブでは、ゲーム内にライブステージを事前に用意しておきながら、開始と同時にそのステージごとプレイヤーを吹き飛ばして町全体でライブをするっていう演出があったんですよ。

ゲーム内でのバーチャルライブっていうだけでも新しいのに、おれらは自分とこの過去のバーチャルライブすらも更新してみせるぜっていうことを演出として組み込むそのスタンス。いやほんとにカッコよかった。

いやまあ、いうて私も最近はもうすっかり熱量が冷めてしまったのでああだこうだ言う立場でもないんですが、、それでもほんとに2年ぐらいほぼ毎日バカみたいに遊んでて、ゲームとしてもなんやかんや世間的な注目度は高かったけど、意外とその中で何が起こっていたのか？っていうことがちゃんとまとまった文章がないなと思ったので、改めてまとめました。

何年後かに「結局、フォートナイトってなんだったのか？」っていう歴史を振り返ったときにでもぜひご参照していただければと思います。

【動画内で触れた実況者や動画などの参考URL】

みりむさん：https://www.youtube.com/channel/UCSxKuY8K9TVqxvSOliIC5uw

リアルな和風建築：
https://www.youtube.com/watch?v=OqnZ8CtRKig

非現実的な水中都市：https://twitter.com/act_a7/status/1249640495690600450

ホラーゲーム：https://twitter.com/Neverty7/status/1291686103905271808

人狼ゲーム：https://twitter.com/yappy0110/status/1193479168702312448

フォールガイズ：https://twitter.com/yappy0110/status/1304692331350601728?s=20

オサムさん：
https://www.youtube.com/channel/UCSxwU949ET-h5aRYYKlVTfg

あれ。さん：
https://www.youtube.com/watch?v=lwGVoDX1dbk

シプルさん：
https://youtu.be/0VHNA6-ZuPI
https://youtu.be/CKrPDMvp9Fs
https://youtu.be/DMa4-J-GJOY

おれんじ君：
https://youtu.be/MgoCnp7URnk