
CD125初期型がやってきた(その4)
購入したバッテリーの大きさが合わない問題をその2で書きました。その回では今時の密閉型鉛蓄電池を使ってみようとPWM制御を内蔵した整流回路を試作したところまで報告しました。バッテリーは秋月電子で手に入るものから、WP9-6Aという型式がよさそうなので買ってみることにしました。届いたバッテリーは、幸いにも寸法的には問題なく収まりました。

そこで試作回路を接続して動作確認を行ったところ、解決しなければならないことが新たに出てきました。MOS-FETのドレイン・ソース間に接続されているダイオードを通してバッテリーからの電圧が制御回路を駆動してしまうというものです。そのため、約10mAの電流がつねに放電してしまうという問題が生じました。回路や定数を見直すことで、放電電流を0.2mAまで減らすことができました。データシートから自己放電が1mA程度あると見積もることができますので、この程度であれば許容できると判断しました。修正後の回路図を示します。

最も大きな違いは、バッテリーに接続されるダイオードブリッジよりもジェネレーター側から制御回路の電圧を取り出すことです。ダイオード1つの半波整流ですが、これで十分動作電流を賄うことができます。つぎに、バッテリーの電圧をモニターする分圧回路は常に接続することに変更しました。ただし、抵抗値を大きくしてここに流れる電流を小さくしてあります。これによって単車との配線が簡便になるという利点の方をとりました。
この回路にバッテリーを接続したときの様子を示します。

上の波形がバッテリー両端の電圧で、下の波形がLEDのカソード端子の電圧です。下の波形が2V程度に下がっているときにDフリップフロップが動作します。バッテリー電圧はほとんど変化がありませんが、わずかに上昇した瞬間にDフリップフロップがリセットされ、充電が停止している様子がわかります。WP9-6Aの仕様によれば充電時の適正電圧は7.2~7.5Vですので、エンジンが動き出したらVR1で最終調整することにします。