TRIO MC-50をIC-7300につなぐ

TRIO (Kenwood)のMC-50はTS-520やTS-820時代のスタンドマイクです。真空管からトランジスターに移行する時代のものなので、出力インピーダンスが600Ωと500kΩに切り替えることができ、過渡期ならではの機能がついています。
さて、私の方はTS-520、TS-820とこのマイクを使ってきましたが、最近導入したICOM IC-7300にも接続できないかと試行錯誤していました。ネットで検索すると、いくつかの記事がヒットします。インピーダンスの整合とレベル不足を補う増幅器があれば接続できるはずなのですが、実際に増幅器を作ってテストしてみると高周波が回り込んでしまい、それほど簡単ではないことが判明しました。
そこで純正品のスタンドマイクの回路図を見てみると、念入りに回り込み対策がしてあって、それを参考にして次のような回路にするとようやく回り込みが止まりました。

マイクアンプ回路図

増幅器自体は2段直結の基本的な回路です。20dB程度の増幅率にしてあります。入力にπ型LPFを入れ、1段目のトランジスタのC-B間に入れたコンデンサにより、RC型のLPFが構成されています。他にもコンデンサが多数入っていて、とにかく高周波は増幅しないという回路構成です。加えてPTTラインから高周波を拾わないようにπ型LPFを挿入し、さらにコンデンサによってGNDに落としています。

マイクアンプの実装

写真が実際に作った回路です。LPFのコイルは秋月電子で購入したTR-10-5-5EDという型式で、15回巻いて約60μHにしています。写真からはわかりませんが、半田面のGNDラインは網組線をつかっています。ケースはテイシン電機のTB-32-Bという型式で、万能基板がちょうど収まるサイズなので重宝しています。

de JI3XOK/JM8SMO

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