プロボクサーの減量失敗
フィジカルのハンデを考慮し、対等の中で決められた名階級の体重リミット。ここ数年、
軽量失敗の事例が目立つようになっている。
先日も日本期待のホープが、軽量に失敗。業界では、様々な意見が飛びかっている。
そもそも、コンタクトスポーツの中でも、事故の可能性の高いプロボクシングは、今まで厳格に試合前日の公式軽量までに、その階級のリミットを確実に守る事を徹底していた。
IBFに関しては、翌日のリカバリー体重も何キロまでと制限している。
これは選手の健康を考えたもので、お互いの打撃により勝敗を決するボクシングの最低限の
リスク管理である。
最近は「水抜き」という減量方法が流行っており、軽量失敗は、この方法に問題が有るのでは。という意見もある。短期間でガッツリ落とす減量方法が、長期間競技を続ける上で身体に
良いとは思えない。確かに、人の身体は10人十色。個人差がある。もちろん「水抜き」が合っている選手もいるだろう。
しかし、プロボクサーは日頃の生活から節制し、毎日のトレーニングを欠かさず、体重管理を行っておくべきだと思う。試合、一週間くらい前にはリミットまで落とし、コンディションを整えるくらいの事は、プロとして必要だろう。トレーニングしながら、最低限しか飲めない、食えないというのは、非常に過酷な作業だと思う。まさに、自分との戦い。ただ、自分に勝てない人間が、相手に勝てるとは思えない。
減量失敗となると、本人だけの責任では済まされない。ファンを含め、スポンサーさんやジムのスタッフ。また、同じイベントの他の選手への影響もある。ボクシングの魅力を低減させるかもしれない。
プロボクサーとして活動している選手やスタッフさんには、もう一度「減量」について、しっかり考えて貰いたい。一ボクシングファンの希望である。
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