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コロナ禍の高校生(6)

令和3年(2021)3月~9月 新型コロナウイルス感染症にかかる臨時休業

こんにちは!
毎週ご高覧いただきありがとうございます!

大阪府への緊急事態宣言が再び発出され、新型コロナウイルス感染症に関わる臨時休業に日々対応に追われた令和3年度前半について綴っていきます

令和3年(2021)1月14日 再び緊急事態宣言が発令(2/7まで)されました
大阪府では1月12日 第35回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議において、国に緊急事態措置の適⽤要請を⾏ったことに伴い、レッドステージ②へ移⾏することを決定しました
レッドステージ①は令和2年(2020)12月3日に移行して以来、延長を3回繰り返し、レッドステージ②へ移⾏したのです

府立学校の今後の教育活動について(令和3年1月12日)

新型コロナウイルス感染症の知見が深まり、緊急事態宣言・大阪モデル「レッドステージ」になっても、分散登校・短縮授業は行わず、1クラス40名の通常授業を行うことができるようになったのは、多くの制限はあるものの、生徒たちの学習権、かけがえのない高校生活を守ることができ、生徒たち・私たち教職員にとって大いに前進です

大阪府への緊急事態宣言は、2月7日まで延長され、2月28日に解除されました

新学期に入り、4月5日 大阪府に蔓延防止等重点措置が発令され、4月25日には3度目の緊急事態宣言が大阪府に発令、5月31日に6月20日まで延長、6月20日 解除、引き続き、6月21日より大阪府に蔓延防止等重点措置が発令され、8月2日には4度目の緊急事態宣言が大阪府に発令されます
大阪府への緊急事態宣言は、9月13日に9月30日まで延長され、9月30日に解除されました

他方、沖縄県の緊急事態宣言は、5月23日発令から9月30日解除まで継続され、病床の逼迫がたいへん懸念されていました

と言うのも、箕高では、10月12日から15日まで、沖縄修学旅行を予定していたからです
キャンセル料が発生する日は、大阪府も沖縄県も緊急事態宣言
昨年度の「令和2年度 大阪府修学旅行取消料支援金交付」事業は、令和3年度、補正予算により、6月20日までの実施は支援の対象となりましたが、以降は公費による補助はありませんでした
令和3年度 沖縄修学旅行につきましては次回綴ります

4月14日 大阪府教育委員会は、「レッドステージ2における府立学校の今後の教育活動等について(まん延防止等重点措置期間(令和3年5月5日(水)まで)の対応)」を発出しました

「レッドステージ2における府立学校の今後の教育活動等について(まん延防止等重点措置期間(令和3年5月5日(水)まで)の対応)」

引き続き、授業は、分散登校や短縮授業は行わず、通常形態(1教室40人まで)を継続でしたが、
クラブ活動は原則禁止となりました
但し、公式戦やコンクール等に向けたクラブ活動は制限付きで可能です

・十分な感染症対策が講じられている公式な大会やコンクール等(高等学校体育連盟や競技団体、文化関係連盟等が主催する大会やコンクール等)については、主催者による感染症対策を確認の上、参加してもよい。参加にあたっては、学校においても十分な感染症対策を講じること。
なお、上記大会等への参加に向けて、学校が必要と判断し、活動を行う場合には、以下を遵守すること。
①活動内容等を精選し、短時間(平日1時間程度、休日2~3時間程度)での活動とし、最小限にとどめること。
②練習試合や合同練習については禁止とする。

4月23日には、「緊急事態宣言期間中の府立学校の教育活動について」において、校外学習(遠足)の中止または延期、が付け加えられました

緊急事態宣言・蔓延防止等重点措置の発令が続き、新型コロナウイルス感染症が全国的に猛威をふるうなか、学校現場では、生徒・教職員・学校関係者に陽性者が確認されたことによる臨時休業が大きな問題となっていきます

箕高では令和3年度9月までに5度の臨時休業を経験しました
臨時休業の情報は、教育庁保健体育課によるプレスリリース、箕高ホームページにより既に公表しているものです

1)臨時休業 3月18日 3月19日予定の終業式は延期し、分散実施(該当する時間内であればいつでもいいので、その時間内に登校 通知票等の配付物を担任から受け取ったら、すぐに下校)としました
保健所が実施した疫学調査の結果、一部の生徒について「濃厚接触者」に該当すると示され、特定された濃厚接触者において「陽性」が確認された場合は、新たに確認された感染者にかかわり、あらためて、疫学調査が実施される可能性があるため、3月21日まで延期、さらに、3月22日まで延期、3月23日学校再開
※臨時休業中は、情報の取扱いについては、個人情報保護の観点及び本校の生徒に風評被害が生じないよう、プライバシー及び人権について十分配慮し、SNSで拡散したり不用意な詮索や発言をしたりするなど、誤った言動を取ることのないよう、ご理解ご協力をお願いしました

陽性者が確認され、臨時休業から学校再開に到る基本的ルールは次のとおりです

◆ 臨時休業について
○新型コロナウイルス陽性者を確認した場合、当該学校の全部を、まずは3日間、臨時休業とする。土日祝日等の休業日も含まれる。
この3日間は、保健所が行う疫学調査による濃厚接触者の特定や、保健所の指示による学校施設の消毒、それらに関連する確認及び対応、また、例えば、多くの教職員が濃厚接触者となった場合に、特定された教員の代替を含む学校運営上の体制整備などを行う期間とする。
保健所は感染者の行動を追って消毒の範囲及び方法を示すのみ
臨時休業期間中においては、部活動を含む教育活動の実施は不可
○学校が感染者を確認した時点で、登校している児童生徒等がいる場合は、臨時休業に関する連絡や指示をしたのち、速やかに下校させる。なお、下校させた後の放課後等に、部活動等を実施するといったことは不可
○疫学調査実施要項の濃厚接触の定義は、防護なく1m以内で15分以上過ごすこと。濃厚接触者かどうかの判断は最終的には保健所が実施する。
○臨時休業開始日から保健所の疫学調査により濃厚接触者が特定されるまでは、原則、教職員は職務専念義務の免除により出勤させない
ただし、濃厚接触者が特定されるまでの期間、保健所等との連携や実務的な対応を行う体制については事前に整えておく
濃厚接触者に特定されなかった教職員は、確認以降、通常の勤務日と同様の扱いとし、特定された教職員は引き続き、保健所が指示する期間、職務専念義務の免除により出勤させない


現場を教頭先生とともに指揮をしていて、
「保健所が行う疫学調査による濃厚接触者の特定」には、所轄保健所の保健師の皆さま、担任の先生方、クラブ顧問の先生方、関係の先生方、及び、教頭先生の仕事量は大変なことになっていました
学校の保健教育政策を指導・助言する教育庁保健体育課の指導主事の先生方の過酷な業務も忘れてはなりません
特に、臨時休業の延長・学校再開に係る保護者の皆さまへのお知らせ及び学校ホームページへの掲載文面について、22時過ぎ頃まで、保健師さんとやり取りをしつつ、保健体育課の先生方に情報共有し指導・助言を受けることが度々ありました。電話口では互いに労いのことばを掛け合っていました

例えば、生徒の陽性を確認した際、濃厚接触者の特定を保健所にしていただかなくてはなりません
そのための情報収集
授業時の座席表、昼食時の詳細な様子、クラブ活動が可能な時期には、更衣時の詳細な様子、等々
それらを電話で関係生徒に聴き取り

さらに、感染者が居住する地域を所管する保健所と、学校所在地を所管する保健所が違う場合は、感染者居住地の保健所が感染者に対して疫学調査を行い、感染者が通う(勤務する)学校において「感染者による影響があるため学校を対象とした疫学調査等が必要である」と判断するまでは、学校所在地の保健所と連携しないため、感染が確認された初期の段階では、学校所在地の保健所が情報をつかんでいないことがあります

感染者数が激増した期間では、PCR検査が追い付かない自治体管轄の保健所が数か所ありました
PCR検査が逼迫している保健所の疫学調査結果が届かなければ学校を所轄する保健所が何も動けないことも多々ありました

2)臨時休業 4月17日  4月20日 学校再開
3)4月26日 4限目終了後SHRを実施し、終了後直ちに一斉下校 臨時休業 4月29日 延長 5月1日 学校再開
 ※ 午前中授業、臨時休業で昼食をとらず一斉下校となり、食堂事業者のAさんには、仕方がないとは言え大変な迷惑をかけました。教職員で弁当の持参等は横に置いておいて、食堂に昼食をいただきに行きました。また、同様のケースが複数回あり、営業を助けるために教職員でカンパを募りました(府立高校では食堂業者の撤退が相次いでいました。経営が成り立たないためです。生徒たちにとっても、食堂を毎日利用している教職員にとっても、食堂事業者に営業を続けていただくことは学校運営上とても重要なことです)
4)臨時休業 9月1日  9月4日 学校再開
5)臨時休業 9月9日  9月12日 延長 9月14日 学校再開・一部学級閉鎖  9月16日学級閉鎖解除

9月2日付け通知「児童生徒等及び教職員に感染者が確認された場合の基本的な対応について(通知)」により、9月6日より次のようになりました

・ 保健所により検査対象者が確定された後は、臨時休業の最小単位が学級となる
・ 保健所による検査対象者の決定後、検査結果判明まで検査対象者の所属する学級等の閉鎖
・検査の結果、新たに確認された陽性者が1人以上いる場合は、学級等の閉鎖を7日間延長。陽性者がいない場合は、その学級等は再開
また、複数の学級を閉鎖するなど、学年内で感染が広がっている可能性が高いと考えられる場合、学年閉鎖を実施する
さらに、複数の学年を閉鎖することに加えて、閉鎖していない別の学年に感染者が存在するなど、学校内で感染が広がっている可能性が高いと考えられる場合、学校全体の臨時休業を実施する
なお、同一学級で複数の児童生徒に陽性者が判明した場合は、学級等の閉鎖を検査結果が確定した日から7日間延長する

生徒たちにとっては、検査の結果、新たに確認された陽性者が1人以上いる場合、学級等の閉鎖を7日間延長されることは辛いことだと思いますが、一斉学校再開ではなく、学級閉鎖・学年閉鎖対象ではない学級・学年が学校再開できるようになったことは少しは救われることだと思います

9月にはいり、大阪府の新規陽性者数が第5波で最多となる日もあり、年末・年始のオミクロン株の感染拡大と、生徒たちにとっては(教育活動をつかさどる私たち教職員にとっても)辛い日々が続いていきます

次回は、令和3年度の沖縄修学旅行や体育祭・文化祭を中心に綴っていきたいと思います

何かのきっかけで、現場の生徒たちや先生方が幸せになっていくような議論が拡がればと願います

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします

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