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ホワイトな会社だから、という志望動機

就職活動するとき、かならず聞かれること。

「どうして弊社への入社を志望されるのですか?」

同時期に多数の会社へ応募する新卒での就活では、これに「うちが第一志望ですか?」という文言が加わることもあります。

この質問、みなさんはすらすらと答えられましたか?

今でこそ多くの企業がnoteなどで社風や目指すミッションを公開するようになりましたが、私が学生だった頃はまだまだインターネットなどで情報収集をするのが難しく、志望動機は取ってつけたものになりがちでした。

今日は「人はなぜある特定の会社へ応募するのか」を少しじっくり考えてみたいと思います。

(執筆:ミッションパートナー ちひろ)

なぜその会社へ応募したのか

健康な労働人口がどこかで働こうとするとき、そこにはどんな「動機」があるのでしょうか。

もちろん「給料」はかなり上位に来るでしょう。

我が家ではしばしば「もしもベーシックインカムで不自由ない暮らしができるようになったら、どれくらいの人が仕事を続けるだろうか」という空想的議論を交わします。

私は、多くの人は仕事なしでは心身の調子を壊すと思っているのですが、それでもやはり人々が仕事をもっと自由に選ぶようになるだろうとは思います。

給料以外にも、いろいろ理由はあります。

  • 理念・ミッションへの共感

  • 業界大手だから

  • 事業内容に興味がある

  • 挑戦できる環境がありそう

  • リモートワークできる

  • 残業が少なそう

  • いい人が多そう

  • 転勤がなさそう

  • 大企業だから安定していそう

  • 労働条件がホワイトだから

この中で、実際に面接で正直に言ってもいい項目は、最初の4~5つくらいかもしれません。

新卒ではなく30代前半くらいまでの転職活動なら、比較的正直に言える場合も多いイメージがあります。
年齢もまだ若く、スキルもある程度ついているため、他の候補者と差別化しやすいからでしょう。

でも、「ホワイト企業だから応募しました」という志望動機は、あまり採用側に好まれないようです。
なぜでしょうか。

理念・ミッションへの共感は第一優先事項か

多くの企業では、採用候補者に「理念・ミッションへの深い共感」を求めます。
そのためにせっせと情報発信をし、候補者と丁寧に面談を重ねます。
まるで伝道師のように。

候補者が「理念に共感していると面接官に思わせたい」と思っているのなら、もっと話は簡単かもしれません。

人々が仕事に求める多くの動機の中で、どうしてこの項目だけがこんなにも重視されるのでしょうか。

それは、この項目だけが、候補者が他社ではなく自社を選ぶための指標になるからです。
採用には莫大なコストがかかります。
内定を出しても辞退されることは日常茶飯事、就職後の離職率だって懸念事項です。

会社としては「この人は本当に他でもない我が社で働きたいのだろうか」という、ある意味で候補者の忠誠心を測るためにこの質問をしているのです。

ホワイトな会社だからという、最強の志望動機

ホワイトな会社で働きたい。

企業側にとって、候補者の発するその言葉は「サボりたい」「楽をしたい」という意味に捉えられてしまうケースがあるようです。
まるで、「労働環境のことはこっちで考えるから、社員はとにかく熱心に売上に貢献すればいい」とでもいうように。

でも、誰だって働きやすい会社で、ストレスの少ない会社で働きたいはず。

「労働者の誰もが、理念やミッションの実現を通して社会を変えたいわけではない」という事実を、採用担当者は知るべきです。
逆にミッションへの熱い共感を持って面接に臨む人の中には、近い将来起業するために離職したり、望むポジションにつけないことでモチベーションが下がる人もいるかもしれません。

一方で、働く人の中には、一般的な企業の労働条件が合わないために働くことが難しい人もいます。

たとえば、フルタイム勤務。
たとえば、ラッシュアワーの電車を使った通勤。
たとえば、毎朝8時半からの朝礼。
たとえば、過密なスケジュールプレッシャー。
たとえば、形骸化した有給休暇。

そういった「自分にとってしんどい」ことをしなくともよく、自分の無理のないスタイルで働けることを第一優先と考える労働者がいたら。

彼/彼女にとって、そんな働き方を実現できる会社は、どんな会社よりも「ずっと働きたい」会社になるのではないでしょうか。

JPTの社員はなぜJPTを選んだか

社員の皆さんにインタビューをする中で、見えてきたことがあります。
もちろん皆さん「プログラミングが好き」という共通項はあるのですが、多くの方が「残業がない」「時短でも正社員になれた」「上司が優しそう」「出社しなくていいから」など、JPTがホワイトであるからという理由を挙げていました。

だからといって、採用競争力が落ちることはありませんでした。

JPTはこれまで3期で25人採用していますが、内定承諾率は100%。

冒頭で空想したように、もしも人々がお金のために働かなくて良くなったとしても、JPTの社員さんたちの中にはここで働き続ける人がいるような気がします。
それくらい、楽しそうだから。

ストレスが取り除かれ、大好きなプログラミングに没頭できる環境。その中で会社や仕事内容も、だんだん好きになっていくという声も聞かれました。

私事ですが、昨年夫が転職活動をしたときも、「フルリモートフルフレックス」「残業なし」というのが転職軸でした。

これからの時代は、候補者の志望動機をどこまで正直に受け止める器があるかで、企業の採用競争力が決まるのかもしれません。

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