開催報告 セガXDのゲーミフィケーションを取り巻く市場へのアプローチ~11月勉強会
こんにちは、ゲーミフィケーション賢者Lv98のきっしーです。
11/15(火)20時より、オンラインZoomにて、日本ゲーミフィケーション協会会員向けの月例勉強会を開催しました。テーマは「セガXDのゲーミフィケーションを取り巻く市場へのアプローチ」。話し手は、初の外部ゲストの片山 智弘さん(株式会社セガ エックスディー 取締役執行役員 CSO)。参加は会員8名で、時間は1時半ほどでした。
https://segaxd.co.jp/
前半は、ゲーミフィケーション手法によって「つい、したくなる」衝動を創出するCXデザインカンパニーと名乗るセガXDの紹介や、係わってきた業務事例の紹介。私も参加しセガXDが中心となって制作したゲーミフィケーションカオスマップの紹介。質疑応答。
後半は、「ゲーミフィケーションを今後どう啓発するか?」というテーマで、参加者とディスカッションを行いました。
いつもとは違う外部の方が入っての勉強会に、多くの学びがあったようです。
●参加者の「今日の学び・印象に残ったこと」
・ゲーミフィケーション協会の6要素と違う6要素は新鮮で新たな見方ができる様になりました。
特に初心者設計、上級者接待という部分は建設業との親和性が高そうなので取り入れていきたいと思います。
人の心の情緒変容に注目しているということも印象に残りました。
この世は心の投影。如何に心をうまく作れるかで楽しい人生が送れるのか、ゲーミフィケーションを通して他者に理解してもらえる様にしたいと改めて思いました。
・セガXDさんの考える6要素(指標の可視化、初心者設計、世界観、ゴール定義、上級者接待、検証と改善)は、共感できるものがあり、上手く言語化されており新鮮でした。
ゲーミフィケーション業界は人材難で、なぜならゲームの理解、メカニクス理解、クライアントワークの3拍子が必要。クライアントワークはやはり大事さを改めて感じました。クライアントの課題解決が重要である限り、クライアントとのコミュニケーションをどう取れるかはやはり大事だなと感じさせていただきました。
情緒的な価値が重要。どういう風に嬉しくなって欲しいか、サービスとして、どう体験してもらって、という心の動きに造詣が深い人が鋭いものを作れる。最近、心理的なもの、行動学的なものが大事だと思いって調べていたのですが、話をお聞きし、ここでも共感できました。
・「衝動」で課題を解決し、人々を幸せにというキーワードには非常に共感を覚えます。日本の根深い社会課題をどうゲーミフィケーションで小さくてもいいので解決していくか? そういった事例が増えていくと日本が少しずつ前進するのでは?
と思いました。
・本日は、セガXDさんの取り組みやゲーミフィケーションに関する考えをお伺いできて、大変興味深い内容でした。
ゲーミフィケーションに大切なこととして、(2周回って)人の心をいかにうまく考えるかに戻ってきたというお話をされており、とても共感できました。
ゲーミフィケーションという手法だけを追うと、形だけまねて効果がでない(意味がない)ということもあるかと感じておりますので、根本的な人の心の部分は大切にしたいと私も考えています。
今後、セガXDさんがどのような取り組みをされていくのかが楽しみです。
・にわかのゲーミフィケーション導入では効果が出ないどころか逆効果に繋がったというお話を聞き、それはそうか汗という感情と、実際にプロに頼る、業界知識がある人を採用する以外にゲーミフィケーションを強みとする企業を育てることはできないものか(でないと業界全体が広がっていかない。またにわかのゲーミフィケーション企業が盛り下げてしまう可能性もあるだろう)という疑問がわいたので、「どうしたら一般企業がゲーミフィケーションを取り入れた製品だったり、サービスを行いたい、強みにしていきたいと思った場合に、どのようなことから取組んでいけば良いでしょうか?」と質問させて頂きました。
ゲーミフィケーションの手法を知ってるかどうかではなく、ユーザの情緒的価値(どういう風にうれしくなってほしいか、体験をとおしてどんな関係性にありたいか、心の動きを考える、思慮深い人が必要。
また、きっしーさん曰く、成果や儲けよりもゲーム業界の人は自分が面白いと思うものを作りたいと考えるとのことと、ご回答いただいたのがとても印象に残りました。
ディスカッションのテーマ(ゲーミフィケーションを啓発していくには)について、言いそびれてしまったので思いついたことを書きます。
ゲーミフィケーションは手段であってゴールではないというお話を以前教えてもらいました。そのうえで手段を広めていくためには、その手段を自分で使ってみるというのが一番理解が深まる方法だと思うので、(カードゲームというお話も出ておりました。ボードゲームとしてゲーミフィケーションを使って、目的を達成する体験ができる!ようなものがあれば、プレイヤーとしてインフルエンサー等盛り上げ役も配置しやすいし、間口を広げることができるのではと思いました。さらに例えばメインターゲットを大人でなく小学生に向けてあげると、教育とのかけ合わせであったり、逆に子供から大人へ発信から流行を生むこともできるのではとも思いました。
安直な考えではありますが思った次第。(以前お客様との交流会で「かけあい」という組み合わせでビジネスを創造するというカードゲームで遊んだことがあり、とってもいい刺激にもなって楽しくアイディアだしができたので、同じような体験ができるのではないかと思いました)
・ゲーミフィケーションはクライアントの課題解決のために活用する必要があるため、
クライアントが課題解決のゴールイメージが明確でないと指標作りが難しい。
ゲーミフィケーションを一番導入しやすい業種、職種、作業工程はどこなのか事例から知りたいと思いました。
・本協会とは違うゲーミフィケーションの捉え方や6要素が面白かった。「衝動」「粘着性」「沼化」など。
●話し手の「今日の学び・印象に残ったこと」
・ゲーム業界外から会員になっている方も複数いらっしゃるのを見て、まさにゲーミフィケーションの定義通りの動機で皆様が活動に参加されているのを拝見して、私自身も非常に刺激になりました。 6要素は日本ゲーミフィケーション協会と当社でアプローチは異なりますが、目先にある手法の細かい各論ではなく、我々の想う、ゲームで心を動かしてその先に課題解決があるところの大切さ、という本質的な部分に共感し合えたことが大きな収穫であり、共に業界を盛り上げてさせていただけたらと改めて思いました。
次回、12月は、オンライン忘年会を予定しています。
前回記事:開催報告 ゲーミフィケーション デザインの考え方と J ゲーミフィケーションの現状~10月勉強会
https://note.com/jgamifa/n/n96ff026a2ecc
(おわり)
#jgamifa #gamification
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#日本ゲーミフィケーション協会 #セガXD #衝動 #ゲーミフィケーションカオスマップ
執筆:日本ゲーミフィケーション協会 代表賢者 きっしー
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