見出し画像

福知山マラソン2024~痛みの先に見えたもの~

福知山マラソン2024が終わった。

結果からいくと2時間59分57秒で奇跡の3時間ギリギリカット。
正直2時間50分くらいはいけると思っていた。
しかし現実は甘くなかった。

練習を本格的に開始したのは11月に入ってから。それまで、職場で2kmのランや流しをする機会があったので、スピードには割と自信があった。(どんな職場や)
1kmは2分56、2kmは6分24、10kmのペース走も36分後半を余裕をもってこなせていた。
懸念材料は25km以上走っていなかったこと。あとはマラソンにとっては無駄な大腿四頭筋。
まさかこれがマラソンの地獄に貢献するとは。


年間
10月

走ってないからサブスリーできないのは言い訳にならない。やると決めたらやる。
そんな思いでスタートラインに立った。(Cブロックスタートで実際にはスタート後方50mあたり)

スタート

シューズはNike zoom fly 6。
実はスタート前のブースでvaper fly 3が激安で手に入ったので、いきなり履くか?とも考えたが、シューフィッターこーじさんから「合わんかったらなあ。」とアドバイスをもらい、zoom flyで出走。正直この判断は大正解。zoom fly 6のクッションが後半の走りをかなり助けてくれた。

10kmまでは快調。4分辺りでクルージングしてたが、かなり余裕だった。このままいけちゃうぞって、思っていた。尿意をもよおしたので、トイレへ駆け込む余裕もあった。(結果このトイレ休憩が後半仇となる)

12km辺りから大腿四頭筋が怪しくなってくる。痛みまではいかないが張りといった感じ。ここからは仏教の修行のごとく痛みを耐える展開になるだろうと予測。考えてたのは、痛みを外に逃がす。外に意識を向けられるように周りのランナーや景色に目をやった。
サブスリーペーサーが405くらいで刻んでくれており、サブスリーパックで展開。この集団に妻の恩師谷先生がおり、時折の談笑しながら走る。

脚の終わり

ハーフ通過は1時間28分くらい。
この辺りで本格的に脚が終わりを言い始める。
ハム使って走ったり、伸びをしたりとなんとか今できる走りの正解を模索しながら走る。

ジェルも予定より早めに摂取。ジェルとったあとしばらくは楽になる。
しかし30km過ぎてからサブスリーパックから少しずつ離れ始める。
呼吸は余裕なのに脚がついていかない。特に下りで無駄にブルブル揺れる四頭筋がかなりダメージを与えてくる。

遠ざかるサブスリー列車が少しずつ離れていく。バンプの車輪の唄のようにゆっくりはなれていく。
リトル上山が「まあ、練習もそんなにしてないだろ?ペース落としてもエエんちゃう?」と囁く。
そうやな。と思った。



こう思った手前で、古谷さん、ボス、スプリンター先生、はるさん、こーじさん、totti摩美さんとすれ違った。
みんな苦しい思いをして、走ってるんだよな。
自分の痛みはもしかすると仲間より軽いものかもしれないと思った。
414で走るのは厳しいが、前半作った貯金で凌ごう。サブスリーのためには?とペースを再計算しよう。

としたが、大体しかわからない。こういう時にAIがあればと思った。
とりあえず420で粘るも425に落ちる。登りならなんとかなりそうだが下りでどうしようもない。残り5kmで2時間37分くらいだったか?430ならサブスリー。しかし、福知山マラソンにはラスボスの登りが待っている。
過去にはラスト2.195kmを818で走っていたよなと思い出したが今考えるととんでもないタイムだと思った。

ラスト2km。残り時間は9分程度。登りを考えるとまずい。平坦で420くらいで押したいが精一杯だった。
サヨナラバスでは、予定時刻は6時だが、今回の予定時間は3時間。あとわずかでサブスリー達成か成らずか。そと後の世界は別々の道だ。


ここで、ふと妻の言葉が甦る。
「3時間は切るやんね。」
僕「うん。」

切らなあかんやないか。
ラスト1km。呼吸はバイクでKさんに引き摺られる方がしんどい。Kさんからは「おきなわの鬱憤を晴らしてきて。」と言われていた。
いくっきゃない。


残り200mで50秒位だっただろうか。
妻、息子、義理の父母が見えた。プリズンブレイクの時計の音が聞こえた。脚は動かないが動かす。腕振れ!脚前出せ!いける!と言い聞かせもがく。


残り10秒であと30m。気を抜いたら脚つる、サブスリー逃す。いけーっ!







手元タイムは2時間59分54秒。
多分いけただろう。いけたよな?
妻「おっ、年代別7位やん。サブスリーやん。」
勝った、、、
Queenのwe are the champions が流れた。痛みに打ち勝つことができた。諦めず走ってよかった。

痛みの先にあったもの


痛みの先にあったのは、応援の力は人を動かすということ。マラソンは生半可な気持ちで臨むといたい目に遭う過酷な競技であること。

絶望的な状況下でも諦めずにこらえていれば、いい瞬間がやってくる。苦しみの先にはきっと報われる時が訪れる。
マラソン後の温泉でサブ3.5を有言実行した古谷さんと「なぜ僕らは走ってるのか?」という問いを立てた。
それぞれの答えは、あるし自分の中にも無数の答えがある。

なぜ僕は走るのか。
走る苦しみの先に報いがある。
人生も耐える場面があって幸せがより生きてくると感じられる。
そう感じられるから走っている。

一つ答えが見つかった気がする。

ネガティブスプリットとか補給計画とか偉そうなこと言ってたけど、全く狙いどおりの走りじゃないし、カッコ悪いが、仲間と共に走るマラソンは最高だった。



追記
ブースでvaper 買ったから来年ははきこなせるようにもう少し早めから練習しよう。







いいなと思ったら応援しよう!