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イギリスの歴史(17)不安定なイギリス政治💦
※有料設定になっていますが、記事(文章)はいつものように全文無料でお読みいただけます。
最後の有料部分には、江崎道朗先生解説による「第9回バーク勉強会」の動画(約57分)があります(この動画からの一部切り抜きは、下記のyou tubeでも公開しています)。
こんにちは!自由主義研究所の藤丸です😊
今回は「イギリスの歴史シリーズ」の17回目です。
前回はこちらです ↓
1,税と戦争により、ウォルポールが失脚
1733年、ウォルポールは土地税減税を補う必要から「消費税」を新たに導入しましたが、これは議会内外から反発💦されます。
スペイン領南アメリカとの取引問題で、イギリスはスペインとの関係が急速に悪化し、1739年スペインとの戦争がおこります。
1740年にはオーストリア継承戦争がおこり、イギリスはオーストリア側として参戦せざるを得なくなります。
ウォルポールは支持を失い辞任しました💦
「税」と「戦争」で失脚したのですね…。
ウォルポールの前のスタナップ政権以降、国王が閣議に出席しなくなり、
代わりに閣議の議長を務める「首相(プライム・ミニスター)」が登場します。
首相は第一大蔵卿が就く慣習ができました。
これ以降300年近く現在に至るまで2例を除いて、
首相はすべて第一大蔵卿として内閣を率いています。
ウォルポールが21年間庶民院議員として政権を率いたことで、
庶民院の影響力が政治の諸事全般(とくに財政)で強まりました。
2,七年戦争とジョージ3世即位
1756年、ヨーロッパ大陸で「七年戦争」が勃発🔥します。
![](https://assets.st-note.com/img/1695695186150-2bk8tWUQF6.png?width=1200)
フランスとの緒戦でイギリスの敗退が続き、イギリス国内が不安定化します。
国内を安定させるために、
貴族院に勢力を持つニューカースル公爵と、
庶民院と国民から支持のあるタカ派議員ウィリアム・ピット(大ピット、後の初代チャタム伯爵)はコンビで政権を樹立します。
七年戦争でイギリスは、プロイセン(フリードリヒ2世)と手を結びました。
ハノーファー防衛とオーストリア・ロシアと陸軍力で戦うことはプロイセンに任せ、
イギリスは海軍力を駆使して、西インド諸島や北米大陸・インドなどでフランスと対峙します。
1759年には、世界各地でフランスに勝利し「奇跡の年」と呼ばれ、
大英帝国の基礎ができました。
1760年ジョージ3世が即位します。
![](https://assets.st-note.com/img/1695695328065-cycaIKunm2.png)
ジョージ3世は「血なまぐさい高価な戦争」を早期に終わらせるべきと宣言し、フランスとの早期講和をすすめました。
戦争を指導してきたピットは「高価かもしれないが、公正で必要な戦争だ」とフランスへの徹底抗戦を主張して王に抗議します💦
1760年代からイギリスの産業革命が始まります。
産業革命は1830年代までの長い期間にわたって漸進的に進行していきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1695695415192-nInWuikfFd.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1695695467153-GxetJnlccP.png)
3,不安定なイギリス政治
ピットとニューカースルの両者はともに辞任し、新たにビュート政権が誕生します。
しかし、1763年ビュート政権は、りんご酒税導入問題を機に早くも総辞職します💦
後継としてグレンヴィル政権が誕生します。
北アメリカ植民地の防衛費を捻出するため、グレンヴィル政権は、
砂糖税と印紙税を新たに植民地に導入しようとしますが、
植民地側から大反発を受けます💦💦
植民地側の意見を尊重する声も多く、印紙税の廃止が可決されます。
1766年「偉大なる平民」と呼ばれ国民から人気のあったピットが首相に就任しますが、政権は2年で崩壊します💦💦💦
1760年代という新王登場からわずか10年間に複数の政権交代があり、安定した政治ができなくなっていました。
世界各地で交易を行う者たちは、議員にならずに「請願」などの形で議会に圧力をかける「ロビー活動」も展開していきます。
イギリス政治に不安定な時代が続き、
1775年のアメリカ独立戦争(アメリカ革命)へとつながっていきます…。
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最後まで読んでくださりありがとうございました😊
イギリスが不安定化していきますが、この「イギリスの歴史」シリーズの投稿は、ここで一区切りとなります(いつか続きを再開したいと思っています)。
自由主義の学びを深めるための歴史シリーズは、数回の「オランダ」を挟んだ後に、「アメリカの歴史」に移ろうと思います✨
今回のところの、江崎道朗先生解説による保守自由主義学ぶ勉強会の動画(約57分で、冒頭約10分間は資料の発表、残りは江崎道朗先生と蔵研也先生による解説)は以下です。
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