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【専門学校インタビュー】300名もの留学生が在校!卒業生の活躍が紡ぐ、受け入れ企業の変化とは?(辻調理師専門学校様)

こんにちは。
日本料飲外国人雇用協会の中川です!
当協会では、登録支援機関として「特定技能」の外国人材支援を行なっております。
活躍する人材の中には元々は日本に留学生として来日した方も多く、
当協会でも頻繁に専門学校や日本語学校の方々と交流をとらせていただいています。

今回は、多くの留学生の受入れ実績をお持ちの辻調理師専門学校様に、
留学生がどのような想いで日本の調理師学校に進学することを志したのか、
また、就職活動に関するお話などをお伺いしました!

<School Profile>
辻調理師専門学校
料理界の東大と呼ばれる世界3大料理学校。辻調グループでは、大阪、東京、フランスに学校を構え、調理や製菓についての最先端の知識と技術を学ぶことができることからアジアを中心に留学生も多数在校。
学校HP▶︎ https://www.tsuji.ac.jp/


今回は、大阪あべのにある辻調理師専門学校にお伺いし、キャリアセンター・センター長の金内先生にインタビューさせていただきました!

──現在、どれくらいの留学生が在籍しているのですか?

在籍している留学生は約300名です。うち約半数が今年度卒業となる学生です。学科での内訳で言うと、調理系学科が約190名、製菓系学科が約110名です。国籍では、韓国からの留学生が最も多く、続いて、中国・台湾、この3カ国からの留学生で8割〜9割を占めています。

──どのような志望理由で入学される方が多いのでしょうか?

留学生の多くが、まずは日本語学校に半年〜1年ほど在籍して、その後、弊校に入学しています。入学の理由としては、「日本や日本料理が好き」「辻調(辻調理師専門学校の略称)で学びたいから日本にきた」という声を多く聞きます。兄弟姉妹や母国の先輩などの経験談から自分も入学を希望した、という人も多いです。海外でも卒業生からの紹介や良い口コミで情報を広げてもらえていることは非常に嬉しいですね。

──授業は日本人と留学生では別なのでしょうか?

日本人も留学生も同じクラスで、全く一緒のカリキュラムです。授業もテキストも全て日本語で行っています。冒頭にお話ししたように、300名もの留学生がいるので、留学生用のクラスを作ることは物理的には可能ですが、調理の技術だけではなく、日本語の習得、日本人との交流も経験してもらえるよう、あえて日本人と留学生でクラスを分けることはしておりません。入学前に日本語学校に通うなどして基本的な日本語は習得している学生が大半ですが、入学時は堪能ではなかった学生も、在籍期間でしっかりと日本語も上達してくれています。

2019年以降、特定技能の制度ができて、卒業後に日本の企業で就職する学生も多いので、日本語の習得は学生たちにとっても活かされるスキルだと思っています。

もちろん、入学し始めは、異国での生活で不安なことも多いので、授業以外の生活面の知識(健康保険や国民年金、行政関連の情報)や、在留資格については、わかりやすく外国人用にハンドブックを作成して配布しています。
留学生が年々増えているので、学校としてもサポート体制を強化して、2020年に『留学生プロジェクト』を発足し、留学生専任の職員が生活支援や就職相談、困りごとの対応などを行っています。対面での相談はもちろん、専用サイトでチャットボットを活用した質問に対応し、できるだけ困った時にすぐに解決してあげられる仕組みを心がけています。

──卒業後は日本で就職する留学生は多いのでしょうか?また、就活はどのように行うのですか?

日本での就職希望については、年度や時期によっても多少変わるのですが、今年度卒業する学生では約7〜8割が日本での就職を希望しています。就職希望者のうち、去年の卒業生では約9割が日本で就職をしました

実際の就活での企業探しは、主にキャリアマップという専門学生向けの就職情報サイトで、学生本人が求人検索や応募を行っています。ここで「特定技能」や「留学生採用」などの条件をチェックして該当する企業の求人情報を見ることができます。このようにして、「働きたい企業」は学生自身で見つけて、応募へ進みます。中にはアルバイト先に就職するという人もいます。その他には、キャリアマップに掲載されていない、ミシュランの星を取得しているような名店に就職を希望する学生もいますね。その場合は、直接電話やメールなどをして応募しています。

学生が応募した企業が、過去に外国人を雇用したことがない場合には、我々キャリアセンターの職員から、特定技能の場合には登録支援機関が必要なことなどを企業に説明をしています。

──就活において、留学生特有だと感じることはありますか?

そうですね、もちろん日本人でも留学生でも個人によって就活に対する考えや選択の仕方は様々ですが、留学生は「ミシュラン星付きの名店で働きたい!」や「一流レストランに就職したい!」といった意欲的な学生が多いです。日本人は、ワークライフバランスや福利厚生などを重視して就活をする人が増えている中で、留学生からは「一流の料理人になるために日本に来た」という強い想いを感じますね。いずれは自分の店を持ちたいという夢を持っている人も多いので、日本の一流店で学んだ技術は一生物になると考えていて、熱意を持って職人としてのキャリアを掴もうとする姿勢が素晴らしいと思います。

──最後に、今後の留学生の就職支援について想いをお聞かせください。

私は長年、学生のキャリア支援をしていますが、この数年で「留学生の応募OK」という企業が著しく増えています。飲食店で外国人が働ける特定技能制度が始まったのは2019年ですが、当時、制度が始まっても実際には、留学生の応募はお断りされることが多かったんです。言語や文化の違い、コミュニケーションの懸念などを理由に受け入れていただけなかった企業がたくさんありました。ですが、たった4〜5年しか経っていない今、当時絶対に留学生はNGだと言っていた企業が「留学生ウェルカム!」と受け入れていたりします。深刻な人材不足を背景に、特定技能制度の普及や外国人の活躍が認知されてきているのではないでしょうか。

我々として非常に嬉しいのは、「日本の専門学校を卒業した留学生は、日本語のコミュニケーションも問題ない」「日本人以上に熱心に働いてくれる」「辻調さんの卒業生なら安心だ」などといったお声をいただき、これまでの卒業生の実績が、現在の在校生への信頼に繋がっていることです。これによって、留学生の就職の幅が広がっていることが何より嬉しいです。

また、これまでは外食分野での特定技能ビザでは在留期限が5年間でしたが、昨年より2号の対象となり、2号を取得すれば更新が続く限り、上限なく日本で勤務できるようになりました。これによって卒業後も日本で長く働き続けたいという学生がもっと増えていくと思いますので、彼らが日本人同様に就活をして、望むキャリアを歩めるようしっかりサポートしていきたいと思います。


辻調理師専門学校、キャリアセンター長の金内先生、貴重なお話をありがとうございました!

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日本料飲外国人雇用協会では、全国の専門学校・日本語学校と連携し、
留学生の就職支援やビザ申請、就職後の支援サポートを行なっております。

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