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「ある日、ゾッとしたんです…」このまま定年を迎えると思ってた。
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キャリアの先輩をご紹介
セーフィー株式会社
塩田 堅人 氏
新卒で大手鉄道グループの子会社(グループの経理業務を受託)に入社。鉄道会社本体を6年、子会社を4年担当し、計10年間同社にて勤務。月次~年次、税務申告、監査法人対応など一通りの経理業務を経験。その後、「新しいことにチャレンジしたい」と思いベンチャー・スタートアップへの転職を決意。現在は、セーフィー株式会社でこれまでの経験を活かし、経理の業務設計に注力中。
入社から10年勤務、前職の振り返り
前職は、グループ会社の経理業務を受託している大手鉄道会社の子会社で10年間勤務しました。鉄道会社を6年、その後バス会社を4年担当しました。
最初の3年は固定資産だけをやっていました。レアパターンだとは思いますが、鉄道会社なので固定資産の数が物凄いんです。その管理だけで6~7人の部署がある程です。
その後は税務担当になりまして、鉄道会社の法人税申告書を1人で作成したりしていました。同時に予算管理も管轄して、部門が作成した予算資料をチェックして経営資料をつくるみたいなこともやっていましたね。
そうこうしている間に6年が過ぎて、次にバス会社を担当することになりました。
この時には主任として、事務所の中では私が一番上の立場だったのですが、後輩指導をしながら僕は僕で1社の決算を担当してという風にやっていました。
いわゆる伝票チェックとか支払いとか、税金の申告とか一通りのことは経験していました。あとは見積系の仕事もありまして、税効果・減損会計・退職給付会計・資産除去債務など、将来の予測を含むような部分の会計処理にも携わっていました。それから監査法人の対応もですね。月次~年次まで、ある程度経験させてもらいました。
6年目くらいの時にはシステムの入れ替えもやりましたね。それまでは1990年代に作成されたものとか使っていたんですよ(笑)
同僚とも仲が良く、仕事も楽しくやっていました。
大きく歴史のある会社だったので、業務フローがしっかり整っていて、正直なところ前年踏襲でやっちゃえば問題ないくらいでもあったり(笑)
特に不満もなく、それなりに働いてそれなりに昇進して、それなりに定年退職を迎えるんだろうなくらいに思っていました。
ある日突然、ゾッとした…?
若手の頃は、「この処理は何のための処理なのか、何故こうするのか」を調べて、知識をどんどん吸収してと、新鮮で刺激的な仕事の楽しさ・面白さがありました。未経験の業務に挑戦し少しずつ出来ることも増えていって、成長を感じられていたと思います。
そうしてある程度年次を重ねていくと、ほとんどのことが経験済で、大体のことは対処法がわかってきて、落ち着いてくるのですよね。自分の経験やスキルが上がっている証拠なので喜ばしいことではあるのですが、「学ぶ」という意味では頭打ちになってしまいました。これって、裏を返せばそれ以上の成長や挑戦はなかなか難しいということだと思うのです。
10年近く働いてきて、年度決算の繁忙期真っ只中、ふと「この作業をあと何十年やるんだろう」と考えてしまったんです。
その時少し”ゾッと”しました。
この作業をあと10年・20年繰り返すとしたら、10年後・20年後の自分はきっと後悔するだろうなという危機感を覚えました。
それをきっかけに新しい環境にチャレンジしたいと思うようになっていきました。
それまでは、なんとなく定年を迎えるだろうくらいに思っていたのに、驚きですよね。
それから、少しずつ転職に向けて動いていきました。20代後半のことです。
手探りで失敗しながら、転職軸を決めていく
ありがたいことに、前職ではある程度評価をしていただいていたと思います。ただ、それが他社で通用するのかという不安もあり、現状の打破と外で通用するのか試したいという2つの気持ちが高まって、転職活動を本格化しました。
実は、転職を考えだしてから実際に転職するまでに2年かかっています。
何回か失敗もしました…。どういう業界にいきたいとか、自分はどうありたいとか、全然考えられていない状態で転職活動を始めてしまったんです。そりゃ、上手くいかないよねって感じです(笑)
まず企業選択ですが、すっきり整備された環境よりも新しいことに挑戦できる環境を望んでいたのと、チーム一丸となってトラブルなどを解決していくプロセスが好きということもあり、トラブルな多そうなベンチャー、特に未上場ベンチャーが合うんじゃないかと思うようになりました。
業種としては、これまで関わりがなかったITというものを知っておく必要があると思い、随分大きな括りではあるのですが、IT業界を目指すことに決めました。
また、前職が経理専門の会社だったこともあって、友人に自分の会社や商品・サービスを紹介することに憧れていたというのもあります。自社のプロダクトを自慢できるところ、というのも選択軸として大切にしていました。
こうやって転職の軸を具体的にしていくと、割とすぐに現職との縁がありました。たしか、3週間くらいで決まったと思います。
現職のセーフィーに決めたのは、自分が求めていた環境だったということと、今後伸びるだろうと思えたからです。
安定した会社に入りたいという保守的な考えではなく、「利益はリソースに繋がる、リソースがあれば様々なことに挑戦できる」と考えており、非常にワクワクしました。
あと、完全に余談ですが、スーツで勤務することにも少し抵抗があったので、私服勤務も良かったです(笑)
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現在、転職して1年ー
現在は月次や年次、監査法人対応、内部統制といったところから、新規事業の会計処理の検討ですとか、債権管理業務の構築、それから、既存ITツールの改修や新システムの検討など幅広くやっています。経理の業務設計みたいな感じですね。一般的な経理ではあまりやらないところにも取り組んでいます。
これからのキャリアですが、実は明確な答えを持っているわけではありません。
経理は一般的に、税理士とか会計士になって専門的な方へ進んでいく道や、法務や人事など管理部門全般の知識経験を身に付けてCFO・管理部長を目指す道があると思うのですが、そういった道の中で頭角を現す自信は、僕自身にはなくて。
一つあるとすれば、ビジネスを理解して、ITツールを活用し、経理処理まで考慮した業務フローを構築できるようなキャリアパスを描いていきたいなと考えています。
ビジネスを理解して、それをITツールに落とし込んだ上で、ようやく経理処理ができるというのをセーフィーに入社してから強く実感しました。
今までは、そういったフローとか IT ツールが全て整っている状態だったので、あまり苦労を知りませんでした。現職に就いて、業務フロー構築やITツール整備の苦労を身に染みて感じたんです。
経理知識+ビジネス理解+ITを駆使した効率化
これが叶えられる人材って貴重かなと思っているので、ここを目指したいなと思っています。
余談ですが…ITツールについて
ITツールの導入で便利になってはいるんでしょうけれども、色々ありすぎて選ぶことすら難しかったり、導入後に使いこなせていなかったり、結構大変ですよね。
既存のツールを理解して使いこなせるかはとても重要なことだと思っています。
僕は、前職ではVBAなど少しだけプログラミングを独学で勉強していました。でも、今回の転職では全く通用しませんでした。私のプログラミングレベルで効率化できる問題はほとんどなくて、むしろ既存のツールを理解してきちんと活用した上でフローの設計ができる人材にならないといけないんだと痛感しました。
ホワイトなベンチャー、ぐちゃぐちゃなベンチャー
ベンチャーに対する具体的なイメージは特になかったのですが、強いて言うならば、めちゃくちゃ忙しくて、徹夜で働いているイメージがありました。
実際働いてみるとイメージとは良い意味で違っていて、前職と比べても早く帰っている人が多いくらい、思ったよりもホワイトでした。
飽き飽きしていたスーツも着ることはなくなり、とても自由で働きやすい環境です。
正直、もう昔ながらの大手企業には戻れないかもと思っています(笑)
昨今の状況ですと、フレックス制度やリモートワークの柔軟性はあまり珍しくなくなってきましたが、この辺りもすごく働きやすいと感じています。
基本クラウドツールを使って仕事をしているので、どこでも仕事が出来ます。
個人に対しての備品支給も個別の希望に応えてくれるところが多いですよね。マウスとかパソコンとか、これがいいと言ったものを買ってくれるって、なかなか凄いことだと思います。
一方、覚悟はしていましたが、未整備具合は想像の倍以上でした(笑)
何もありません、というか、マイナスからのスタートだったり…(笑)
面接の際、「ベンチャーだし、ぐちゃぐちゃな状況ですが大丈夫ですか?」と良く聞かれると思いますが、大体の方は「大丈夫です」って答えちゃいますよね。私もそうでした。
でも、思っている以上です。絶対に想像を超えてきます。
前職は整備されていて本当に素晴らしい会社だったのだと、離れてみて気付かされました。
業務フローが整備されていないとか、社内で会計的知見が乏しいとか、そもそも必要な情報取得のためにIT整備しないといけないとか、そういうものを一から整えないといけません。これって思っている以上に大変なことなんです。
入社するタイミングでこの辺りの状況は違いますね。
セーフィーは今でこそ会計チーム5名体制と強くなっていますが、僕が入社したときはたった2名でした。今ジョインするのと、2人の時にジョインするのとでは全然違いますよね。自分がどのくらいのフェーズで活躍したいのか、ここはしっかり見極めたいところです。
僕は入社当時、「何にもないじゃん…どうしたらいいんだ!!」と頭を抱えました(笑)
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向き不向きもあると思います
型にはまった仕事の方が少ないので、人から言われたことをその通りにやることが得意だったり、完璧主義で未整備な状況はストレスという方には向いていないと思います。
課題山積なので、一つ一つ優先順位をつけて、時には諦めつつ(笑)、工数を割くべきところに割くということが大切ですね。いきなり100%完璧なんて難しいと思うので。
主体的で、山積している問題を解決していくプロセスごと楽しめる方は強いと思います。あとは萎縮せずに発言できることも結構大事です。様々なバックボーンを持った人がいる中できちんと自分の意見を言って、建設的な話し合いに持っていけるかといううのはとても重要だと思います。
僕も最初萎縮してしまって発言もあまりできていなかったのですが、積極的にいかないとなかなか本質的な問題解決に至らないと気がつきました。
本気でやりたいなら、後悔しない選択を
20代後半の時に転職を思い立ったわけですが、実際に転職できたのは30歳になってからでした。失敗も含めて良い経験になったと思っていますが、転職を決断し実行するのはとても勇気が必要でした。
私自身は、このまま10年20年と続けていって大丈夫だろうかとか、他で通用するのかといった不安から転職に至ったわけですが、転職先でどうなるかなんていうのは、結局自分自身の頑張りでしかないと思うのです。言い方を変えれば、自分の頑張り次第でどうとでもなるのかなと。
後悔だけは一生消えないですよね。ああすれば良かったとか、あの時決めていればとか、過去の自分は変えられないので。
本気でやりたいと思えることは、やった方がいいんじゃないかなと、個人的には思っています。とても難しいですけれど、"最終的に後悔しない選択"が何なのかをしっかり考えることが第一歩だと思います。
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塩田さん、ありがとうございました!
セーフィー株式会社
クラウド録画サービスシェアNo.1
クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」の開発・運営および関連サービスの提供
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◇デンタツの過去記事はこちら!
JAPAN FASでは、様々な取り組みをしています!
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本決算を迎える前に、経理同士あたふた言い合う会を開催しようと思うのですが、いかがでしょうか🐨‼
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