私は隠れ左利き
こちら、とても素敵な内容でしたのでシェアさせてください。ほっこりしました。
私の長男(平成2年生まれ33歳)も左利きです。夫の父が、長男が1歳頃に左手で食べたり書いたりするのを、一生懸命スプーンやクレヨンを右手に持ち替えさせようとするのですが、長男はどうしても左手に持ち替えてしまうのでした。
利き手はどのようにして決まるのか、それまで考えたこともありませんでしたが、どうやら長男は決定的に左利きらしい、となった時、母に言われました。
「おばあちゃん(母の実母)も左利きだったんだよ。昔の人だから右に直されたみたいだけど、箒で掃き掃除する時だけは左手に箒を持ってたの、覚えてない?」と。
当時私はそのことに気づかずじまいでしたが、実は私も「隠れ左利き」だったのです。そんな言葉聞いたことない? 今私がつくりました(笑)。
長男を生んで、初めて抱っこをした時。首の座らない赤ちゃんは後頭部を自分のひじの内側で支え、横向きに抱きますよね。私は自然に、長男の頭を自分の右腕のひじで支えて抱き、ミルクを足して飲ませる(母乳それなりに出てましたが、よく飲む子で足りませんでした)時は左手に哺乳瓶を持ちました。その場にいた看護師さんに、
「あら、お母さんは左利き?」
と聞かれて、意味がわからずきょとんとしたのを今も覚えています。普通、右利きなら左手に赤ちゃんの頭、右手で哺乳瓶と聞いて、それはとても違和感があり、やりにくいと感じました。逆のほうが私にとっては自然でした。
これは娘が出産して我が家へ来ていた時、向かい合って赤ちゃんの抱っこを交代する時はラクでした。娘も
「オカン逆だからやりやすいよね」と。
もうひとつは、ペットボトルのふたです。これも、私は左手でないと開けられません。右手では開けられない、というわけではありませんが、うまく力が入りません。左利きか右利きかを判断する簡単な方法で、エアで雑巾を絞る動作をする、というのがよく知られているかと思います。上にくる手が利き手である、と。当然私は左手が上にきます。
昔何かで読んだ、お医者さんが利き手を判断するテストはこうです。
なんの文献だったか忘れてしまいましたが、すごく納得し、腑に落ちました。これすべてを左でする人が本物の左利きだとか。試しに長男にもやってみたところ、彼はすべて左でした。
文字を書くことだけは右のほうが都合が良いのかもしれませんが、長男はまったく右手は使わず、左手で細かい割ときれいな字を書きます。そして手先が器用で、DIYが得意。家のあちらこちら、車の中にも自作の棚をつくったり、便利な工夫をしています。彼が左利きのせいか、たまに見るテレビ(私はあまりテレビを見ないほうです)や映画などで、俳優さんやタレントさんに案外左利きの方が多いことに驚きます。
始まった大河ドラマ「光る君へ」の紫式部役の吉高由里子さんも左利きで、書道のシーンは右で書いたとのこと。役者さんはすごいですね。
近頃は学校でも無理に右に直させたりはしないようで、左利きの人が増えている印象。どちらにせよ、お互いに気をつかい合い、個性を尊重し合える世の中だと良いなと思います。