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【音楽雑記】最初に出た「AKIRA」のサントラ、セリフ入りだったんだぜ?
NETFLIXで「AKIRA」が配信されている。自慢だが、ちょっと前にIMAX版で観た俺から言わせてもらうと「AKIRA」はできる限り最高の視聴環境で見たほうが良い。サブスクごときのショボい環境ではこの映画の孕む真の恐ろしさは体感できない。そしてその恐ろしさを最大限に引き出すのが芸能山城組の音楽だ。
思えばガムランやジェゴグといった民俗音楽に興味を持ったのも、芸能山城組が担当したこの映画のサントラがきっかけだった。高校3年の時分、クラフトワークの「アウトバーン」、95年当時やっとリリースされてファンの間で話題沸騰だったヴァンゲリスの「ブレードランナー」サントラ、そして山城組の「Symphonic Suite AKIRA」が愛聴盤となった。山城組の声明(お経)のパートのところで、親父に「お前、なんか変な趣味になってないか」と心配されたのも懐かしい思い出。それまでレッド・ツェッペリン、ディープ・パープル、ニルヴァーナ、パール・ジャム、レッチリといったわかりやすくロックな音楽ばかり部屋から漏れていたのだから親父が心配するのも当たり前だ。
それにしても、「AKIRA」で描かれる制御不能な強大なエネルギーというのはなかなか示唆に富んだテーマでして。劇中でしょうもない政治家が放つ暴言、「来年はオリンピックだ、我々はいつまでそんな亡霊に金を出し続ければならんのかね?」というセリフ。どこか「復興五輪」と呼ばれつつも被災地の復興にはビタ1mmも影響しない寒い現実と呼応するようで空恐ろしいですね。