メダリーグ仕様変更後の環境予想
概要
2023年7月4日に、公式から次のアップデート情報が公開されました。その中にメダリーグに関する変更が多くあったので、これにより現在の環境がどうなるかを考えてみようかと思います。
環境が変わった後で整理してもいいのですが、事前に考えておいて差異を見るのも面白そうだと思ってやっています。
仕様変更の内容
まずは仕様変更の内容を整理してみます。先に変更点を箇条書きにして、それぞれ細かく見ていきます。あくまで「環境に影響を与えるであろう変更」のみ取り上げるので、詳細は公式Twitterをご確認ください。
リーダーサーチシステム実装
生存ボーナスの仕様変更
機能停止ボーナスの仕様変更
リーダー破壊ボーナスの追加
一部ボーナスの廃止
チャージゲージ増加仕様の変更
リーダーサーチシステム実装
頭部に攻撃がヒットすると、そのメダロットがリーダーかどうかが判別できるようになります。これは元々メダロット8のサイレントリーダーシステムの仕様であり、むしろメダロットSのシステムに不足していたというのが正しいと言えます。
生存ボーナスの仕様変更
パーツ単位で計算していたものが、機体数で計算されるようになります。「サクリファイスなどの自爆系パーツが使いやすくなる」というのは公式がすでに言っていますが、「無傷でなくても生存していれば良い」というのは大きい変更です。五体満足でないと損をする計算になっていたため、ある程度の破損が許容できるようになります。
機能停止ボーナスの仕様変更
生存ボーナスと同様に、機体数で計算されるようになります。これによる影響は環境面として大きいので、そちらで記述します。
リーダー破壊ボーナスの追加
「リーダー破壊時に残っていた僚機の数が多いほど点数が増える」というボーナスが追加されます。
情報公開時には「自分の生存機体が多いほど増えるんだな」と思っていたのですが、この記載からすると「相手の僚機が多いほどボーナスが増える」というように見えます。機能停止ボーナスと相反するように見えるのですが、この辺りは実際に出てこないとわかりません。
一部ボーナスの廃止
連勝ボーナス、ダメージボーナス、レジェンドボーナスの三つが廃止されます。大きく影響するのはダメージボーナスで、これは加点というより減点問題の方になります。これは後述します。
チャージゲージ増加仕様の変更
メダフォースを使用して相手パーツを破壊した際、チャージゲージが増加しないように変更されます。これは現在流行っているMF構成への対策になります。SRカスミやエヴァイブキが持つスキルは「パーツ破壊時のCG増加量アップ」なので、これらのメダロッターが完全な死にスキルになることが無い上手い塩梅の調整だと言えます。
変更点が環境に与える影響
アップデートの内容がメダリーグの環境に与える影響について考えてみます。
一部構成の衰退
現在のメダリーグではMF構成が非常に多く、先手を打って全体攻撃MFを連発して優位を取るという状況がよくあります。これは機能停止ボーナスを満点にするという目的で開発されたものです。チャージゲージ増加仕様の変更により、この戦法は完走できなくなります。しかし、完全に死ぬわけではなく、「とりあえず2つ潰して優勢状況を作る」「チャージコルネやロマンスで無理やり4連射する」という形である程度は残ると思います。
また、一部ではガード機体をリーダーにしたり、仮設伍号機の頭部で自爆特攻して評価を下げるという戦法もあります。リーダー破壊ボーナスの追加とダメージボーナスの廃止により、これらの戦法は取りづらくなることが予想されます。(自爆特攻されたときの評価値の参考も載せておきます)
攻撃寄り構成の台頭
フルアタや最低限の支援だけ積んだ構成が増えるとみています。現時点でも別に少ないわけではないのですが、MF構成を採用していた層が戦法を変更することで増えると予想しています。
その場合、機能停止ボーナスとリーダー破壊ボーナスのどちらが高いかで話が変わってきます。機能停止ボーナスが高いなら全機機能停止を狙うような構成(症状で足止めをするなど)、リーダー破壊ボーナスが高いなら特定の機体に集中攻撃して落とすような構成(フラッシュ+ツジギリや高火力集中)が多くなると思います。
全体攻撃パーツの評価
乱撃は上方修正がもらえたのですが、全パーツは変更がありませんでした。ミサイルなどの全パーツ攻撃系はパーツ単位のダメージが低く使われなかったのですが、リーダーが特定できるという理由で採用が増える可能性があります。全パーツ攻撃系はミサイル・ワイドブレイク・ハンマー・パワーハンマー・ブレイクラッシュ・オーバーチャージがありますが、それぞれ性質が違うので、必中であるミサイルが起用される日がくるかもしれません。
ただ、リーダー破壊ボーナスのおかげで「うっかりリーダーを機能停止させて、機能停止ボーナスを稼ぎそこねた」という問題が緩和されるため、「別に全パーツ攻撃で特定しなくてもよくないか?」となって全然採用されない…というのも十分ありえます。個人的には、「ロボトルカウントボーナスの都合上速攻を仕掛けたいから、全パーツ攻撃系の採用が増加するだろう」とは思っています。
コンシール構成の復権
以前のメダリーグでは、コンシールで相手の攻撃をパーツ単位で抑え、時間稼ぎをしているうちに攻撃役で倒すという構成がありました。ロボトルカウントボーナスの影響でめっきり見なくなりましたが、今回の変更で数が増える可能性があります。
機能停止ボーナスが変更されたのでパーツ単位でのダメージコントロールに意味があり、リーダーサーチシステムの実装により「頭パーツに当てさせない」という強みがコンシールに付与されます。対してコンシール構成側は攻撃役に主砲と全パーツ攻撃系を乗せればリーダーが狙えるので、戦闘時間の短縮も狙えます。
変わらないと思われる点
過去のメダリーグでは最後まで生存したほうが利のある機体が、リーダーとして多く指定されていました。例えばリバース持ちがそうです。現在のメダリーグでは早期にリーダーが落ちたほうが点数計算上都合が良い場合が多いため、リーダーを判別することが困難です。
仕様変更が行われても、こういったリーダー指定の話は変わらないと思います。リーダーサーチシステムの実装で特定はしやすくなりますが、構成から想定できない機体がリーダーの方が特定まで時間がかかるためです。その間に勝てればよし、勝てなければ相手の得られるカウントボーナスが減るのでよし、だからリーダーの選定は今まで通りわかりにくく…という形で落ち着くでしょう。
おわりに
ランクマッチの環境が変わるというのは、多くが新機体の登場や性能調整(あとはカードゲームであれば禁止カードの指定も含まれる)によって引き起こされるものです。
そうではなく、評価軸の変更で環境を変えようとするのはかなり珍しいと思います。実際にどうなるかがとても楽しみです。