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ゼロドルツーリズムの終焉 / 地域に受け入れられない観光は今後成り立たなくなるだろう

コロナのトンネルを抜けた後に待っている観光業の形を考えよう。

変わるものと、変わらないもの。
変わるかもしれないものと、おそらく変わらないもの。
変わって欲しいものと、変わって欲しくないもの。

色々あると思うが、まず間違いなく変わるだろうと言えるものの一つに「ゼロドルツーリズム」の終焉があると思う。

ゼロドルツーリズムとは、最近アレックス・カー氏が著書『観光亡国論(中央公論新社)』など警鐘を鳴らしていた「地元にお金が落ちない旅行形態」である。

立ち寄りだけで何も買わないことが多い大型クルーズ客。渋谷のスクランブル交差点に集まる外国人。千本鳥居を撮りにきた外国人など。
あるいは、観光ツアーで、バスやガイド、立ち寄るレストラン、土産屋などが域外資本によるもの。
もちろん日本だけでなく、この現象は世界的に各地で問題になっていた(詳しくは『観光亡国論』を参照ください)。


コロナの登場でこれからは「訪問」に、ウィルス感染のリスクが絶対的に伴うようになった。
実際に地域の観光行政関係者や観光事業者の集まりなどでは、
「外国人に来て欲しくない地域住民」と「外国人に来て欲しい観光関係事業者」という二項対立が問題になっている。

はっきりと言えるのは
これからは地域に歓迎されない観光は成り立たないだろう。

けどこれは逆にいいことだと思う。
特に京都や富士山などの観光公害の最前線を目の当たりにしてきた自分にとってはそう感じる。


地域に受け入れられない観光は今後成り立たない。
観光公害が強制リセットされた今、
行政、地域住民、観光事業者の三位一体で新しい観光の形を作っていくチャンス。

そう強く思う。
観光事業者の中の「ガイド」というプレーヤーで新しい観光作りに関わっていきたい。

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