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お店のスタイルを愛してください

「全てのお客様に満足いただくために」

大概のお店ではそういうスタッフ教育をすると思う。

私も長い間そう思っていたし、別にその考えが間違いだとは思わない。
来ていただいた方には最大限サービスを提供するのは当然だと思う。

「自分はどの店に行っても100%満足して帰ることはできるだろうか?」

どんなお店にも小さな気になる点はある。
「照明がこんなふうになっていたらいいな」とか色々と。
でも小さな不満をすべて解消する作業をして意味はあるのだろうか。


メニューに対して、味付けやしつらえへの要望。
全て叶えるようにしてしまったら、それこそお店の個性を潰している。

「お客様のことを考えて。」

店側からの発信で「こうすれば満足してもらえる。」というのはきっとお店側の自己満足なんじゃないだろうか。


例えばある居酒屋さんではドリンクは客自ら冷蔵庫から取り出す。
また、ある餃子屋さんでは餃子のオーダーは一度で全て注文すること。

一見不便やそんなのどうなの?と思えることもそれが良いと言って来てくれる方がいる。

自宅にいるわけではない。ひとりひとりリラックスできる空間は違う。


そのお店の不便さやルールすらも愛すべきファンを作ることが大事で、全てユーザーライクにしていってもお店の個性は保てないのではないか?

そのお店のスタイルを気に入るということは、その店の今ある姿や向かっていく様を見ていくことが好きなファンを増やすことのような気がする。

「全てのお客様に満足していただく」のではなく。

「うちのスタイルが好きで来ていただけるお客様に満足してもらえる」ようにしていきたい。

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