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父とふたりで。

最近転職をいたしました。


長野→東京


いわゆる単身赴任。実家はあるので半分帰郷。

なのでアパートを借りるまでの間、実家に間借りしています。
アラフォーの息子の帰郷。感動的なシーンはありません。


戻った実家は父親が一人で暮らしており、僕ら子供が残した荷物以外はほとんどない。

まあ殺風景です。

70近い父ですので男親一人で自炊もしている様子はなく、フライパンや昔使った中華鍋などホコリを被ったままになっていました。

20数年そのまま荷物が置かれたままの僕の部屋。ここに一家5人で暮らしていた跡が至るところに残されたままになっていて「きたねえなあ。」と思うよりもなんだか「たいへんなんだろうな。」という感情が先行してきたのは、僕が大人になったからなのでしょうか。ホントの気持ち聞かせてよ。壊れかけのレデイオ。


僕自身、大手飲食チェーンの後は包丁を使う仕事というキャリアを進んできたので自炊に抵抗がなくなっていましたけど、父がいる実家のキッチンを見る限り一般的にはめんどいことなんですよね。
洗濯や掃除など、自分の生活空間を保つ作業に比べて自炊は優先順位が低いようです。


実家に帰ってきた日、父親と近所のスーパーへ夕飯の買い出しに行きました。


「なんでも買って、自分の好きなものを作れ。おれはなんでもいいから。」

東京に出てきて50年近く経つのに宮崎訛りが残っている父の言うことを聞いて、好きなものを買いました。


豚モモ肉、みりん、生姜、玉ねぎ、キャベツ、だしパック


その日の夕飯は

豚の生姜焼き、味噌汁、それと炊いたご飯。


父と二人の食卓。

なんか親父は楽しそうに食事をしてました。

多分初めてだったんですよね。おとなになってからぼくと二人で夕飯を家で食べるのって。


料理は相手がいると作ろうと思うし、楽しくなります。
その瞬間、食卓を囲む時間がなくとも、食べてくれたり、作りおきがなくなるだけで嬉しく思いました。


感謝の気持ち。

美味しいと言わなくても、楽しい雰囲気があれば食事はとても豊かな気持ちにさせてくれます。


あらためて思いました。

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