【呼吸のワーク日記】(2024.9.15)
ふと思いついて使ってみたバスタオル1本がいろいろな新しい体の感覚を生み出してくれた。
仕事の都合でいつもは2週間の1度の頻度でやっているワークが3週間ぶり。しかも仕事が忙しかったり、休日の当番があって休みが細切れになったりして体が固まっているような感じがして、手足を伸ばしながら先生と話していたら、私のふとした動きにお風呂上がりにバスタオルで背中を拭く時のような動きをイメージしたということで、両手でタオルを下ろしていくような仕草をやってみたらどうかと言われる。
先生が実際に手近にあったバスタオルでやってみてくださっているのを見て、最初はイメージだけでやっていたのだけれど、やっぱり実際にあった方がいいと、お風呂場からバスタオルを持ってきてやってみる。
両手でタオルを持って背中を通していくことが案外すんなりいかない。
手の動きで何とかしようとあれこれやっていた私に先生から「タオルが背中を通る時に肩甲骨が体の中心に寄っていますか?」との声がかかる。
肩甲骨の動きを意識してみるとすんなり通る。手で通すのではなくて背中が通り抜けるのだと視点が変わるだけで動きが変わる。
そこからタオルを使って、子どもが遊びを作り出すように、こういうことをしてみたらどうなるだろうとかと思いつくことを次々にやってみる。
バスタオルの少しだけ伸びてくれる感覚とどっしりした大判の安心感。ほんのりと暖かさも心地よい。
同じようなことをゴムでやるエクセサイズや「バスタオル〇〇法」とかいった健康法がありそうだけど、そういうものとは全然違う。形を外から決められてやるのではなく、やる方法もペースも自分自身の体に聞きながら自分で決めていく。
タオルに背中や腰の部分を預けるように押して緩める。そのうち片方の坐骨の下にタオルが来るようにして前後から持ち上げてみるということにチャレンジしてみた。
これまでのワークでは体がリラックスした時に坐骨は体を支えるものであることしか考えていなかったのだが、坐骨をタオルで持ち上げるようにして、坐骨そのものをタオルに委ねるように力を抜いてみる。
「坐骨も力を抜いていいんだ」と初めて感じた。抜いた瞬間に足の付け根全体が自由になって、体の中の風通しが一気に良くなる。
坐骨も時には力を抜いていい。いつも支える役割の坐骨だって疲れたら休憩していいんだ。山登りの途中で疲れたら少し休憩すれば元気でまた動き出せるのと同じで、一息ついたら坐骨はさっきよりももっと元気にまた体を支え始めた。
仙骨のあたりを委ねてみてそこから戻る時に声を出してみると、臀部の筋肉の間に挟まれた仙骨の骨格がクリアーにイメージされて、仙骨から声が出ている感じがありありと感じられる。これも新しい感覚。
気づくと始めた時にはバリバリしていた体が内側の余計な澱が取れてスッキリしてむしろ何かしたい、動きたい、発したいという活気に満ちていた。
このところ、動き方は前にやったことと同じだが、こんな感覚は初めて味わうということが増えた。
きっと今はそういう時期なのだろうと先生とも話す。
今、この時の自分の体の声を聞く。それを繰り返しているだけの時間に新しい発見がある。
今日も充実した時間。