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20代で資産1億円を築いた【我が投資術】ファンダメンタルズ分析に基づく「18ヶ月周期の投資戦略」
はじめに
株式投資の世界は、個人投資家にとって決して平坦な道のりではありません。機関投資家や外国人投資家など、情報量や分析力に優れたプロフェッショナルたちがひしめく中で、個人投資家が安定して利益を上げることは容易ではないでしょう。情報収集の限界や、分析の難しさから、損失を出してしまったり、期待通りの成果を得られなかったりといった経験は、多くの個人投資家が共感できるものではないでしょうか。
しかし、そういった課題があるからといって、個人投資家が株式投資で成功する可能性が閉ざされているわけではありません。事実に基づいたデータ分析と、それを基にした戦略を駆使することで、個人投資家でも十分に市場で戦い、利益を上げることは可能です。
本記事では、僕が個人投資家として試行錯誤を重ねる中で編み出した「ファンダメンタル分析に基づいた18ヶ月周期の株式投資戦略」をご紹介します。この戦略は、2001年1月から2009年10月までの東証一部上場企業(サービス業、金融業、保険業を除く)の財務データを統計的に分析し、その結果を基に構築したものです。あくまでも過去のデータに基づいたものではありますが、この期間において有効性を示した一つの戦略として、皆様にご紹介できればと考えています。
この戦略のポイントは、以下の3つです。
バリュー投資の巨匠たちの知恵を参考にした15の指標を用いた銘柄選定
過去のデータ分析から導き出された18ヶ月という銘柄入れ替え周期
現実の市場環境を考慮した、3つの購入方法
この戦略は、突飛な発想や、過度なリスクテイクを推奨するものではありません。あくまでも地に足をつけた、実践的な戦略です。本記事では、この戦略の仕組みや有効性について、可能な限り客観的かつ具体的に解説していきます。皆様の投資判断の一助となれば幸いです。
第1章:バリュー投資の巨匠たちに学ぶ - 投資先選定のための15の指標
この投資戦略では、投資先の選定において、ファンダメンタル分析を重視しています。ファンダメンタル分析とは、企業の財務状況や経営成績などを分析し、その企業の本質的な価値を見極めようとする手法です。
そして、その具体的な指標として、バリュー投資の世界で名を馳せた3人の巨匠、ベンジャミン・グレアム、ウォーレン・バフェット、ピーター・リンチが実際に用いていた指標を参考に、以下の15の指標を採用しました。
① PER(株価収益率)
: 株価が1株当たり利益の何倍かを示す指標。数値が低いほど割安とされる。
算出方法: 株価 ÷ 1株当たり利益(EPS)
選定基準: 日本市場の平均PERの40%以下を目安とする。
② 配当利回り
: 投資額に対して年間でどれだけの配当を受け取れるかを示す指標。
算出方法: 1株当たり年間配当金 ÷ 株価 × 100(%)
選定基準: 中長期国債の利回り × 0.67 以上
③ PBR(株価純資産倍率)
: 株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標。数値が低いほど割安とされる。
算出方法: 株価 ÷ 1株当たり純資産(BPS)
選定基準: 0.65以下
④ 株価/純流動資産
: 株価が1株当たり純流動資産の何倍かを示す指標。純流動資産とは、流動資産から総負債を差し引いたもの。
算出方法: 株価 ÷ 1株当たり純流動資産
選定基準: 1以下
⑤ 負債比率
: 自己資本に対する負債の割合を示す指標。数値が低いほど財務の安全性が高いとされる。
算出方法: 負債合計 ÷ 自己資本 × 100(%)
選定基準: 150%以下
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